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新学期
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陽ちゃんの家につくと、お昼ご飯を作ってくれるって言うから遠慮なくオムライスを頼んだ
俺はリビングで陽ちゃんが料理してるのを見ているだけで、凄く幸せだ
陽ちゃんの家は少し訳ありで広い一軒家に
お兄さんとふたり暮らしをしている
だから料理も家事も全て出来ていて
それも俺とは違って料理がうまい…
もう間違いなく今すぐお嫁に欲しいくらい!!!!
そんなことを考えながら陽ちゃんの料理している姿をこっそり盗撮しようとしてカバンをあけて「あっーーーー!!!」なんてついつい大声を出してしまった
「…うるさい」なんて冷たい声が聞こえたがそれどころじゃない
俺てっきり皆でお弁当食べると思ってて
持ってきちゃったんだ…
そんな俺の様子を見てか
「…どうしたのお弁当でも持ってきた?」
と何でもお見通しのようだ
「その通りです」
「うーん…じゃあ俺がハルの弁当食べるからせっかくだしハルは俺が作ったの食べれば?」
「えっ?!いいの?!」
「…なんだろ…俺の家にゴールデンレトリバーでも連れてきた様な錯覚起こしそう」
「陽ちゃんに飼われるなら本望だよっ」
「…はいはい」
二人でソファーに横並びで座りお昼のお茶の間のバラエティを見ながら食べる
陽ちゃんは見た目はおろか、味はその何倍もダメな筈のお弁当を文句ひとつ言わず平らげていた。
自分の料理の下手さを思い出したのは俺が陽ちゃんの料理を食べ終わってからだった
「陽ちゃん…ごめ…」
「ご馳走様、おいしかった」
「嘘だ〜流石にあれは!」
「いや昔の殺人級よりはましだよ」
「そこと比べてるのね」
「んー……俺さ兄貴の弁当と自分の弁当作ることになったんだけど多分おかず余るんだ。
だからハルが迷惑じゃないなら俺作るから食べる?」
ズキュン
本当にそんな音がしたんだ
胸に矢が刺さるようなそんな天使のイメージが脳内をかけめぐる
だって好きな人が俺の分のお弁当毎日作ってくれるだなんて
誰でも嬉しくて仕方ないに違いない
これは神様からのご褒美なのか…
それとも諦めようって決めた矢先だから悪魔の誘惑なのか…
どちらにしろ死ぬほど嬉しい
「おい、返事は?」
「はははい!!!是非っ是非っ」
「ん、じゃあ決まり」
「お礼に俺は陽ちゃんに夜のお世話でもするよ?!」
「気持ち悪いぞお前」
「陽ちゃんのためならひと肌ふた肌…いいや!全裸になっちゃう」
「その前に料理の腕をあげてくれ」
冷たいけど何だかんだ笑ってくれる
この笑顔が好きなんだよな俺、
ほんの少し心臓を痛めながら陽ちゃんとお皿を洗って部屋へと向かった
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