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俺が手伝う
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見ないでと言われ視線を逸らそうとするもののあまりの衝撃に俺の体が素直に言う事を聞かない。
体中が緊張していて頭の思考がストップしてしまう
でも、なんとか頭の中で陽ちゃんから離れなきゃ陽ちゃんを泣かせたくないと繰り返し離れようとした
すると不意にまた前から声が聞こえた
「俺…汚いから…ハルと違って…汚いから」
そう言う陽ちゃんの体はガタガタと震えながらも俺の目を不安そうに見てくる
その目は俺の目を見ていても、俺じゃなくて他の物を見るかの様にいつも綺麗な澄んだ瞳がただ真っ黒くそこにあるかの様な光のない目をしていて息をのんだ
……………あの日と同じ目だ…
その陽ちゃんの目に見覚えがある俺は心臓がえぐられる
昔一度だけ見たことがあった
陽ちゃんの大切な人……彼女が消えたときその時に陽ちゃん今みたいな真っ黒なそこに穴があいただけかの様な目をしてた時期があったんだ
その時の今よりも少し幼い陽ちゃんの姿が脳裏に浮かぶ
するとまた声が聞こえ意識を引っ張られた
「俺もう…ハルといれない…ごめっ」
なんて言葉を言いながら、さっきまでの涙が嘘のように止まっていて、人形のように笑う陽ちゃん
その姿を見たとき俺の心の中で何かが崩れて頭より先に体が動いていた
ドォンっと冷たい壁に涙で濡れている目を見開き驚く陽ちゃんを押し付ける
気づいたときは陽ちゃんの体を抱きしめてて
その体はひどく冷たくて……
いつもみたいな心地のいい冷たさじゃなく俺の知らない人の体温みたいだと思った
「離して…ハル、お願い離れてくれ」って俺の腕の中でカタカタと震えながらも、必死に離れようともがいている陽ちゃんを見るといたたまれなくなる
「陽ちゃん好き……ねえ陽ちゃん、俺ね陽ちゃんが好きなんだよ本当に…大好きなんだ。だからもう一緒に居れないとかそんなこと言わないでよ……」
陽ちゃんを抱きしめながらひどく冷たい体に俺の熱が移ればいい…伝わればいいって、必死に願いながら自然と口から言葉をこぼしていた
「…無理だ…ダメだ……俺とハルはダメだから…ハルの目が濁っちゃう…」
しかし陽ちゃんはいやだと首を横に振り続ける
胸がぎゅっと締め付けられてチクチクと痛んだ。そして未だに否定をする陽ちゃんの頭を優しく撫でる。
「俺の事1人にしないでよ、陽ちゃん……俺陽ちゃんが思うよりもずっとずっと陽ちゃんが好きだから、陽ちゃんが笑ってるなら俺も笑えるし、泣いてたら俺だって…悲しく辛くて苦しい…陽ちゃんが、好きだからこんな気持になるんだよ」
そう言って陽ちゃんの体をぎゅうっと思い切り抱きしめた
暫くそのままでいるとさっきまでの震えは少し収まりいつもに少し近い落ち着きを取り返しつつある声で陽ちゃんが話し出した。
「…俺、ハルが思ってるような綺麗なやつじゃない…もっと汚くて…今だってさっきだって人に触られるとずっと体が熱っぽくなって、ひどい時はそれだけで勃っちゃうくらい俺の体汚いから…今だってもうこんなにっハルに嫌われるの怖くて見られたのに…っ
知られたのに…死にたいくらい嫌なのに…気持ちとは反対に体は刺激を求めてばっかで…だからもう…ダメなんだよハル…俺…」
こんなに感情を露にして話す陽ちゃんを初めて見た俺はうん、うん、と陽ちゃんのゆっくり零す言葉に頷きながら聞いていた。
話終えるとまた陽ちゃんは涙を流す
「ねえ陽ちゃん俺言ったよね?うざいくらい言ったけどさ…俺は陽ちゃんが好きだよ、それは今陽ちゃんのことを見た後でも変わらないむしろ守りたいくらいに愛しいよ…いつも守られてばっかで陽ちゃんの傷は何一つ癒したことなかった…だから俺にも出来ることはなんだってしたい。………だから汚くない…大好きだから…。ねえ…陽ちゃん苦しい?まだ熱い?」
俺の尋ねる言葉に反応をせずに、頑なに応えようとしないのを見て陽ちゃんの耳たぶに軽く歯を立ててみた
「んんっ…ハァっダメぇ」
なんて直ぐにまた甘い声が漏れて
そのまま舌を耳に這わせツゥーと陽ちゃんの耳の形をなぞるように舐めあげる
するとさっきまで俺の体を押し返していた手がギュッとシャツを握ってきた
…陽ちゃんそうゆうの反則、すごい可愛い
しがみついてくる陽ちゃんを見ながらそう思った。
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