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授業は着々と進みあっという間に放課後になった
「ハル、俺今日も部活あるから」
「あ!陽ちゃん今日は俺もだよっ!楓磨とバスケだから体育館から陽ちゃん眺めてるね」
「…馬鹿、それじゃ意味ない」
なんて言いながらほっぺをぎゅっとつねられる
「大ありだよ!いつもなら見れない陽ちゃんのユニホーム姿!レアな陽ちゃん…俺もサッカーすればよかった…」
「ハルってほんともの好きだよね…」
少し呆れた顔をしながら陽ちゃんが俺を見る
「だーって」
反論する為口を開こうとした時廊下からぴょこっと頭だけを覗かせた愛未ちゃんときーちゃんがいるのが見えた
「あ、愛未ちゃんときーちゃん!」
そう声をかけると愛未ちゃんときーちゃんは俺達に向かって小さくお辞儀をしてくる
「…愛未?どうした?」
「陽に話があって」
「ん?」
そういいながら陽ちゃんは鞄を持って愛未ちゃんの元へいく
陽ちゃんの「愛未」呼びに少し胸が痛んだ
いつの間にか二人仲良くなってたんだ
「あの、陽ってサッカー部だよね?」
「そうだけど?」
「…練習見たいなぁて………それで、帰り一緒に帰れたら帰りたいと思って」
「あー、練習は構わないけど…帰りはハルも居て…ごめん、また他の日じゃダメかな?」
「あっ…ハル君!こちらこそごめんね急に!他の日で全然大丈夫です!」
「ありがと、…なんで急に敬語?」
そう言って笑い合う二人は横から見ていてとてもお似合いで…
陽ちゃんの横に立つのはこういう愛未ちゃんみたいな子なんだよ
俺じゃいくら頑張っても無理なんだ。
ズキズキと痛み出した胸を抑えて陽ちゃん達に声をかける
「あっ陽ちゃん!俺ねそう言えば楓磨達とご飯食べて帰ろうと思って!」
「…え?涼ちゃん達は?」
しまった!そうだった、急に嘘つこうとしたらしくじっちゃったよ…
「…あー…えっと…今日は涼がたまには行っておいでって言ってくれて、ね?だから愛未ちゃん折角来てくれたし行きなよ」
「…………わかった、じゃあそういう事みたいだから、後でまた。何かあったら連絡しといて?」
そう言い残すと陽ちゃんは「じゃあな」と手を振りながら走っていった。
ぼんやりこれでいいんだよな〜と思っていると愛未ちゃんに呼ばれる
「ハルくん」
「なあに?」
「ありがと」
「…いいえ」
どくん…とした。
愛未ちゃんの正に恋してますって表情でお礼を言われて、まさか自分も陽ちゃんにした心がありますなんて口が裂けても言えないと思う。
「じゃあ愛未ちゃん、きーちゃん、俺もバスケあるから行くね!あっ陽ちゃんばっかじゃなくて、俺達も応援してね」
そうへらっとちゃらけてその場を楓磨と共に体育館目指し離れた
俺、ちゃんと笑えてたかな…
ズキズキ胸の痛みが酷くなる
こんな事一つで傷ついて情けなくて仕方がなかった
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