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入学式
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「新入生の皆さん!ご入学、おめでとうございます!理事長の柊悠斗と申します。」
嘘だろ―――――――――――?!
俺は理事長の自己紹介を聞いた後、開いた口がしまらなかった。あの手紙が来た時も正直半信半疑で、偏差値の低い俺に兄がくれたブラックジョークだろ、としか思ってなかったってのに。
まさかここまでして俺を甚振りたいとは・・・。
確かに兄は昔から根っからのドSだった。
ケータイの画像フォルダには俺の泣き顔写真で埋め尽くされてるらしいし、今まで付き合った彼女とは何故か服従関係。
しかも今も教壇から物凄い視線を感じる。
・・・、理事長がこんなんじゃこの先心配だな。
先生方の自己紹介が終わった。
どうやら今から規則の話が始まるらしい。
生徒手帳には何故か規則について載っていなかった。聞いとかないと後々面倒臭くなりそうだ。
俺はやむなく反らしていた顔を教壇側に向ける。
「この学校は卒業するまで学生寮で過ごしてもらう事がまず一つめの規則です(ゝω・´★)」
そういって兄は生徒に向かって軽くウインクをした。
語尾に何故か絵文字が見えた気がするが、そこには触れないでおこう。
「次に、まあこれはどうでもいいことなんですが、この学校は普通に卒業することは出来ません!」
・・・、いやそこ一番重要だから!!!!!??
そんな俺の心の叫びは次の理事長の言葉と共に虚空へ消え失せた。
理事長はJK並みの口調で話を続ける。
「規則その二!卒業するまでに10回性的交渉を行って下さい。相手は誰でも構いません、やってやってやりまくれ!!」
元々静かだった入学式がお通夜のようにさらに静かになった。
雀の微かな鳴き声までもが聞こえてくる程に。
その静寂を打ち破ったのは―――――――。
「はああああぁぁあああああぁぁああぁあ?!」
紛れもない、俺の声だった。
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