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「さて、今日も歩くわよー!」
「元気だな、シエラ…」
「ほら、シャキッとして!…あら?」
橋の下で何人かの男の子達が何かを囲っている。
動物でもいるのかしら。
「っごめ、ごめんなさいっ…」
「あぁ?聞こえねーよゴミクズが!」
「アハハハッ!!」
「シエラ?どうしたんだ急に」
「ま、まぁ……!許せない、あんなこと!!」
男の子達が囲っていたのは可愛らしい動物でも何でもない。
昨日会った男の子だ。
「こら!!何てことしてるのよ!!その子を離しなさい!」
「何だこいつ。ちっせぇ女子が口出すんじゃねぇよ!」
ブチッ
「え、ソラ…今、何の音?」
「切れた音だ…」
「おい、クソ坊主。てめぇの目は節穴か?俺は男だよバーカ!!!」
バキッ、と痛々しい音と共に次々と倒れていく男の子達。
最後に残ったのは、昨日の少年だった。
「何やってんだ。こういうのは黙ってりゃいいってもんじゃねぇんだよ。子供なら子供らしく大人に頼れ!」
「ひっ…!だ、だって…」
「あ?」
「僕…お父さんも、お母さんもいなくて…ひとり、だったから…」
「ほぅ…。この村にお前の味方は」
「僕の味方なんていない!ずっと、ずっとひとりなんだっ、」
とうとう溢れてしまった涙は止まることを知らず、どんどん流れていく。
「…よし、決めたっ!アンタ、名前は?」
「ギン…」
「ギン、居場所がないなら私が貴方の居場所になってあげるわ。ついて来なさい」
「い、いいの…?僕、旅の邪魔に…」
「ならないわよ!ねぇ、ソラいいでしょ?」
ソラはその子がいいなら、と二つ返事で了承してくれた。
「よ、よろしくおねがいしますっ!」
ギン が なかまに なった !
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