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お別れ
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「というわけで、ギンはここに残りなさい」
「えっ…!そんな…」
嫌だと抵抗するギン。
何でそんなに嫌がるのかしら。
「貴方はここで、居場所を作りなさい」
「居場所を…?」
「そう、居場所。今の貴方に一番必要なの」
「…でも、シエラさんがいなきゃ……」
「え?」
「え、あっいや!な、何でもない…です。分かりました、僕ここに残ります」
その代わり、
そう呟いた後は聞こえなくて、唯一見えたのは必死になって私にキスをするギンの顔だった。
「絶対、シエラさんが惚れるような男になってみせます!!だから、だから絶対戻って来てください!!」
「…ふっ、上等じゃない。いい男に育ちなさいよ?」
別れの時まで、ギンは泣くのをこらえて笑顔を見せてくれた。
「…ちゃんと迎えに来なきゃね」
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