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寂しい
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「っく…!さ、さすがに強いわね…」
しばらく歩いても魔王の城は見えない。
どんどん強くなっていく魔物に俺達はもうぼろぼろだ。
「もう少し行ったら、村があるの…。そこで、休まない…?」
「そうだね。さすがに疲れた」
剣だって結構重い。
そろそろ肩が限界だ。
「あー…やっと…ついた…」
「気緩みすぎでしょ」
「だってぇー…」
宿のベッドにダイブしたシエラはもう布団に潜り込んでしまった。
この感じ、久しぶりだな。
「…なぁ」
「なぁに?」
「なんで、マオは魔物たちを暴れさせてるんだろう。やっぱり置いていった俺への恨み?」
「……そうね。寂しいんじゃないかしら。あの子のことだから、魔物を使えばソラはまた現れてくれるって思ってるんじゃない?」
「そっか…。やっぱり、マオを城に戻したのは失敗だったな」
俺だって辛かった。寂しかった。
だけど、あの頃の俺は考えも乏しくて、マオの安全しか考えてなかったんだ。
俺がマオを殺さないように。
「…はぁ。マオに会いたい…」
「早く進まなきゃね」
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