アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
許して
-
「マオー!」
「っわ、シエラ…!」
「見ない間に大きくなって…!立派な子に成長したわね…!」
「…シエラの方が成長したと思うけど…」
「私なんてもうおっさんよ!」
あああ!と叫びながらシエラは俺を抱きしめてくる。
…後ろからのソラの視線が怖い。
「……マオ、聞きたいことがあるんだ」
「ん?」
「俺と離れてた5年間、どうして魔物を暴れさせてたの?」
「…暴れろなんて命令してない。ソラを探せって命令したんだよ」
「俺を?」
「うん。シエラは見つけたから良かったんだけど、ソラだけ見つかんなくて… 」
…確かマーサが住んでいるところは普段は見えないように結界を張っていた。
多分そのせいで見つからなかったんだろう。
「ごめん、多分マーサが…」
「……マーサ?」
「あっ、ソラ…!それは禁句だって言ったじゃない!」
「ソラ、マーサのところにずっといたの…?」
「あ…いや、えっと…」
「…俺が一人で寂しい思いしてたのに、ソラは他の女と同棲してたの」
同棲って、言い方は…。
「…ちゃんと理由があるから、許してよ」
「何さ、理由って…」
「…マーサなら、マオが暴走した時とか分かるかなって思って…」
「え…じゃあ、俺のために…?」
「うん…許してくれる?」
「俺のためなら許す…。ソラ、大好き」
「俺も好きだよ、マオ」
この光景を、何千という魔物に見られているのは忘れていた二人だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
82 / 110