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次の旅
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「…あの、二人の世界に入ってるところ申し訳ないんだけど」
「あ、忘れてた」
抱きついてくるマオを少し離して向き合う。
「マオは人間になりたくない?」
「え…人間?」
「うん、人間」
「…考えたこともない。でも、人間だったら力で人を怯えさせたりしなくていいね」
マオは5年経った今でも、自分の力をコントロール出来ていなかった。
きっと魔物が暴れてしまったのもそのせいだろう。
「…マオ、俺さ…また旅に出ようかと思うんだ。今度は、魔物を助ける旅」
「魔物を…?」
「魔物を人間にするんだよ。まぁ、危害を与えない魔物はそのままにしておくけど」
どうかな、と聞いてみるとマオは顔を輝かせて頷いてくれた。
「…じゃあ、今度の旅も長くなりそうなのね。私はパスよ。…迎えにいかなきゃいけないからね」
「あぁ。…別行動でも、やることはやってくれるんだろ?」
「もちろん。ギンと魔物を助ける旅に出るわ。でもその前に!まずはマオ、あなたにひと仕事やってもらうわよ!」
あれからマオは魔物たちに、人間に危害を加えるなと命令してくれた。
これでしばらくは魔物も落ち着いてくれるだろう。
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