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冬の朝2
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朝日さん、かーっこいいもんな
そりゃ女の子もほっとかないよな
当たり前じゃん
その女の子の前でも
朝日さんは綺麗に笑うのかな
無防備に笑うのかな
朝日さんの手が綺麗なこと
少し笑いの沸点が低いこと
目を見て話してくれること
朝がよわいこと
美月くんって良い名前だねって
何気なくほめてくれること
その女の子は知ってるのかな
俺の見たことのない
怒るところ泣くところ
その女の子は知ってるのかな
朝日さんは
好きだよ、愛してるよ
ってあの心地良い声で言ってるのかな
あぁ、やだなあ
おれ、朝日さんのこと
ぜんぜん知らないじゃん
彼女がいることも知らない
家も、連絡先も、なにも。
おれは、何も知らないじゃん。
朝日さん、俺は、
あなたのことが、知りたいです。
なんて考えていたのはベッドの上。
俺ほんと心身相関すぎて引くわー。
朝日さんに会いたくないと思った。
すると熱が出て、学校を休んだ。
まじ心よわいわー
あー朝日さん会いたいなあ
あーでも会ったら彼女の話されんのかー
やっぱ会いたくねぇー
ていうか何で俺、朝日さんの彼女の話ききたくないんだ。朝日さんとは友達なのに。
......ともだち?
俺って、友達なんかな。
もやもやもやもやと晴れることのない心
ただ上がっていく体温。
もういいや
朝日さん、会いたいです。
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