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現在、日曜日の夕方17時。
この時点になっても、まだ僕達の体は入れ替わったままだ。
ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ…。
明日から学校が始まってしまう。
一応ダメもとで聖斗に料理はできそうかと聞いてみれば。
「兄ちゃんの体で電子レンジに卵を入れてみても、ゆで卵にならなかった」
もう、どうあがいても絶望でしかない。
「一生、一生このままなのかなぁ…」
「…あのさぁ、実は元に戻る方法見つけたんだ」
「はぁ!?」
落ち込む僕に聖斗が小さな声でボソリと呟いた。
驚いて聖斗に詰め寄って、「なんで教えてくれなかったの!?」とガクガク揺さぶると、聖斗は困ったような顔で「オレも兄ちゃんも嫌な方法だからさ」と答えた。
「嫌な方法って何!?この現状より嫌なことなの!?」
「うんまぁ…。っていうかこの状態ね、最短で一週間、最長で一ヶ月くらいで元に戻るんだって」
「えぇ!?じゃぁ一生このままってことはないんだね…。でも、最長で一ヶ月なんて生活できないし…」
「だから、元に戻る方法ってのが…」
聖斗は元に戻る方法を教えてくれた。
それは思っても見ない方法で、僕はしばし呆然としてしまった。
こんな方法、正直したくない。でも、明日から学校があるし、実習でなくちゃならないし、聖斗はバイトを休み続けられないしで…だけど…。
聖斗の方は「オレはやってみても全然良いんだけど、兄ちゃんの承諾がないとさぁ」と肯定的だった。
僕は悩んで、二人で相談すること一時間。
決意は、固まった。
*****
「こんばんわー」
「お邪魔します」
七瀬くんと聖斗に「森崎さん達、お暇ですか?ご飯でも食べに来ませんか?」と誘われて、間宮くんと二人で遊びに来た。
久々に七瀬くんの手料理が食べられるね、って間宮くんとワクテカで家に入ると、七瀬くんがいつもよりちょっと妖しい笑顔で出迎えてくれた。
そんな笑顔の七瀬くんと反対に、浮かない顔で聖斗がリビングのソファに座っていたもんだから、「聖斗どうかしたの?」って聞こうとした時だ。
七瀬くんに首元を引っ張られたかと思ったら、チュッと唇を重ねられた。
視界の端っこでは、同じように間宮くんが聖斗にキスされている。
途端、バチッと静電気のような衝撃が体に走った。
「あいて!」と思うと同時に、体から何かが抜けるような感覚。
唇が離されると、何故か目の前には聖斗が立っていた。
「うしっ!戻った!!」
「も…戻れた…よかったぁ…」
泣き声の七瀬くんを見ると、その目の前には俺が立っていた。
(つづく)
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