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七瀬くんからキスされたかと思ったら、俺は間宮くんの体の中にいた。
何を言っているのかと思うが俺にも信じられない。
間宮くんの体というのは何ていうか、すごい軽やか。視界も高いし、体が軽い。
ただ普通に歩いているだけでめちゃくちゃ女の子に視線を投げかけられるし、美人に声をかけられる。さすがイケメンだ。
「動くたびにいい匂いがする!」とはしゃいでいたら、間宮くんにため息をつかれた。
俺達の中身が入れ替わって三日がたった。元に戻る気配は全くない。
営業関連の仕事はホントに「間宮が急病で」という感じで乗り切っているそうだ。
だから俺も間宮くんの姿で書道教室に出ては「森崎さんが急病なので、本日は私がアシスタントを務めます」と言ってから石川先生を酷使するスタイルで乗り切っている。
「あの、間宮さ…じゃなくて森崎さん。ここ、聞いてもいいですか?」
「ややこしいよねー。ゴメンね」
アトリエに宿題をやりにきたこう太くんは少し照れくさそうに笑った。
こう太くんには俺達の中身が入れ替わったことを教えている。
最初は信じられないといった様子だけど、「アイドルの歌を何か歌ってください」と言われて俺が熱唱したら信じてくれた。
っていうかこの親子には俺はアイドルオタクとして認識されているのか?間違ってないけどさ。
「あの、宿題終わったら森崎さんにお願いしていいですか?」
「うん、何?」
「写真一緒に撮っていいですか?サングラス外して写真撮るなんて、普段の間宮さんにはお願いできないから」
そう言われて目からウロコが出たような、おぉ!というような衝撃を受けた。
間宮くんからは素顔を曝け出すのは恥ずかしいからと、常にサングラスの着用を命じられている。けど、間宮くんが近くにいない時はどうにも落ち着かないから外してしまっていた。
今こうやってこう太君に勉強を教えている間もサングラスを外している。
「いいよいいよ!いっぱい撮ろう!!」
そうだよ、こんな状況滅多にないんだから写真に残しておかなきゃ!と思い立った俺は、宿題が終わる前にスマホを取り出すとこう太くんの肩を抱き寄せて一枚撮った。
調子に乗ってそれから二枚三枚と撮り続け、次の日こう太くんに連れられてアトリエに遊びにやってきた春幸くんとも撮りまくった。
ピースする二人共すごく可愛いし、笑顔の間宮くんも可愛いしでこれは一生ものの宝物だな、なんて思っていたら。
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