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No.32/モテ男
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やっぱり双子か…。あいつらは真琴に対してはかなり優しいし、真琴を好きな気持ちも言ってた通りに本気なんだろう。
騙してヤった俺と比べればどう考えても双子のがいいだろうな…。しかも奴らは同じ家に住んでるという、付き合うにはもってこいの環境だしな。
はぁ…。
俺が真琴を喰ったりしなければ、あいつらは手を出すつもりがなかったんだろう。3年間も同じ家に居てキスだけで我慢してたんだから。俺には真似出来ねえよ。
しかも真琴が許可してんならいくらでも…。
あ、昨夜はどうなったんだろう。能戸も泊まってない筈、
「真琴!」
ガバッとテーブルに付いた肘ごと勢いよく上半身を起こしてガシリと隣の両肩を掴んだ。
「な、なに。」
プリンを食べ終えたのか激辛スナック菓子を持ったままびっくりして目を見開いてる。
「お前大丈夫だったのか、」
「え、うん。意外とイケる。激辛っていっても食べれるレベルだ。」
「……違う。昨夜、あの双子に、」
はっとした、そんな事聞いてどうすんだよ。真琴が誰とやろうと関係ない…俺が双子に言った言葉。
力無く肩から手を離す。キョトンと首を傾げて、
「京平どうしたんだ。腹でも痛いのか?さっきから元気ないし。」
心配そうにこっちを見てくる。そんな顔して近付くなよ…。あと30センチくらい、そんだけしか離れてねえのにこんなにも遠く感じる。
どうしてこんな気持ちになってもまだ……やめてしまえよ。俺はいつだって逃げてきた。男友達もいらねえし、女なんて簡単に心変わりしてトラブルを起こす生き物だ。他人と深く関わってバカを見るなんて真っ平だ。
だから逃げればいいだろ。
何だよ。
らしくもない、それでもやめられない。やめたくない。
これが恋なのか。
「俺は諦めない。好きなんだ。」
往生際が悪い。格好悪い。それが何だよ、それでもいいんだ。
「…分かった。いっぱい食えよ。腹痛くても食べたいくらい好きならしょうがねえよ。」
真琴が激辛スナックを差し出して優しく頷いた。
「……。」
勢い込んだ俺の気持ちが若干折れる。いやいや気持ちを立て直せ。
スナックの袋を受け取りテーブルへ戻す。
「あれ、食べな」
喋ってる途中の真琴の頬を引き寄せ、激辛スナックで少し赤くなってる唇をキスで塞いだ。
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