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No.64/モテ男
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結局、双子はあの後直ぐに来た。服を着てシーツ変えたりしてる間、玄関で待たせてた所為で機嫌が悪い。しかも真琴の首を見て更に機嫌が悪くなった…勿論、俺にだけ。
「がっついてんなよ。」
「そんな事で待たせるとか論外だけど。」
不本意ながら双子の見分けが若干出来る様になってきている。がっくなとか言ったのが楓。論外発言は紅葉。
「はあ?お前らも変なプレイしてんじゃねえよ。」
「ああ目隠しの事?だって兄ちゃんが毎回顔を隠すから仕方なくね。」
「そ、顔隠すなら目隠しのが楽でしょ。セットでバンドも付いてきたから、それも使ってみたけど…。」
2人が顔を見合わせて頷く。また例の遣り取りだけど今回は俺も大体分かった。
「お前ら顔がにやけてる。」
「ふふふ、真琴って本当エロくてかわいいよね。」
「ふふふ、最中に目隠し取っても気付かないしね。」
おーいー…ばっちり見られてるぞ真琴!目隠しとかバンドで縛られるとか…全く意味ねえよ。
「2人とも朝飯温めたから食べてくれ。」
台所に立っていた真琴が、リビングの隅で話してる俺たちに声を掛ける。
「有難う兄ちゃん。」
「兄ちゃん大好き。」
双子がさっと真琴の両側に立つ。相変わらず素早い。ちゅっと両方の頬にキスした。
「兄ちゃんもして。」
「口がいいな。」
両側から顔を差し出してる。俺だって真琴自らキスして貰ったの3回だぜ。気軽に強請りやがって。
「口は駄目だからな。」
「うん。」
俺の注意に真琴は素直に頷く。ちゅ、ちゅ、と軽く触れてさっと離れた。本当は頬のキスも双子にする必要ねえよとか思うけど…あんまり束縛すんのもな。しかも真琴は双子とのキスを挨拶だと教え込まれてるから、応えないといけないと思ってる。
「ほら、冷める前に食べてな、」
「うん。」
「うん。」
双子はすっかり機嫌が良くなった。揃って朝飯を食ってる。今のうちにと思って真琴の手を引いて廊下へ連れ出す。
「どうかしたのか?」
「我慢出来た自分への褒美。」
きょとんとしてる。きっと双子への嫉妬心とか伝わってないだろう。それでもいい、それが真琴だ。
抱き締めると真琴の手がそっとオレの背中に回った。双子の頬の感触を打ち消す様に、ちゅっと口に触れて離す。
「良し。勉強頑張るか、」
「うん。」
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