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No.85/モブ男
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終業式も終わって明日からは冬休みだけど、…それよりも今もっとワクワクしている。これから憧れのクリスマスデートだ。なんせオレは初めての恋人がいるクリスマス、昨日も楽しみ過ぎてあんま眠れなかった。
「で、スーパー行った後は俺ん家だな…。」
「うん、荷物持って貰って有難う京平。」
さっき買った食材の入ったスーパーの袋を提げる京平。食材とか買っただけだけど一緒に買い物すんの楽しかった。
「いや、別にこんくらい軽いし。でも何作んだ、手伝おうか。」
「ううん。荷物持って貰ったし、お金まで出して貰ったからオレが1人で作る。」
元々これがクリスマスプレゼントだし。なんでか京平はオレのやりたい事のサポートすんのがプレゼントって…よく分かんねえ。いや、カップルのクリスマスってこんなもん?モテ男の京平がやってるんだから、そうなんだろな。
「分かった。今日は真琴のやりたい様にして良いから。」
「うん。」
まあ、いいか。飯作って、食ったら昼寝な。
「よし、出来たぞ。京平食べよう!」
ソファーに腰掛けてテレビ見てる京平を呼ぶ。
テーブルの上に並べた和食の昼食。ご飯、味噌汁、卵焼きとほうれん草のお浸しと、大根おろしハンバーグ。ちょっと和洋折衷でなんだけど、京平喜んでくれっかな。
「おおっ!美味そうだなあ。相変わらず凄えなお前。」
冷蔵庫から烏龍茶取り出してコップに注いでいたオレの隣に立って目を輝かせてる。
「へへ、」
ちゅ、とおでこにキスされた。あ、なんかカップルっぽいな…。
「いただきます。」
「いただきます。」
京平が箸を取って味噌汁を飲んでるのを見守る。…大丈夫かな?美味いかな?
「ああ美味い。何かキノコが入ってる。」
「それシメジだ。あとな、かぼちゃと玉ねぎとワカメが入ってる。」
「具沢山だなあ。これ母親に食わせてやりてえな、そんで少しはマシなもん作れる様になって欲しい……あんな水みてえな汁物作って満足してるんだぜ…、」
どこか遠くを見てる…。
「うん、多めに作ってるから大丈夫。恵子さんと平助さんの分のおかずも全部あるから。」
「おー有難う。このハンバーグって前作って貰ったのと違うな…、ポン酢のかかった大根おろしで食うのも美味い。」
「うん、それな豆腐ハンバーグなんだ。鳥ミンチで作ってるからこの前のとは違ってあっさり味。」
「へえ…それでか。和食って感じの味になってる。本当天才だな、さすが真琴。」
京平のとびっきりの笑顔が眩しい。よかった喜んで貰えてるみたいだ。あとはコンビニで買ったデザートのケーキを食べたら、昼寝な。
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