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No.89/モブ男
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なんか、ここって…。京平の背中に張り付いたまま薄暗い室内を見回す。ここに来るまで目をつぶってたからはっきりしないけど、たぶんラブホ。
「アラビア風…どこらへんが?」
アラビアの欠片もない。どでーんっ、て広いベッドが狭い部屋の真ん中に。マジでこんな感じなのかラブホ。初めて入った。
「建物の形。帰りに見たらいい、アラビア風だから。」
そう言いながら、室内の照明をいじって明るくしてくれる。ホッとする、薄暗い所は背後が怖い。今、肩とかトントンされたら泣く。
「京平。えーと…デートは?」
「これがデート。離れたくないんだろ?望みを叶えてやってんの。せっかくだから楽しもうぜ、ゲームやる?」
「うん、やるけど…、」
うおぉ、これはマズイ。オレの所為でデートが台無しだ。これじゃ場所が変わっただけで、家に居るのと大して変わんねえよ。
「あのな、京平。どっか行きたい所とか他にあるなら、そこに行こう。もう大丈夫だから、ちゃんと歩くから。」
恐る恐る京平の背中から離れる。うん、ちょっと足がぷるぷるしてるけど、うん、大丈夫、うん。
「ぷっ、そんな無理すんな。俺はこうやってお前と居んのが一番だし。それに産まれたての子鹿みたいになってんぞ、ははっコントみてえ。」
「コントじゃねえから、リアルだから。」
京平が楽しそうに笑う、オレも可笑しくなってきた。
「あははっ、」
「あー腹減った、なんか頼むか。お、プリンも有るってよ。ほらメニュー、」
そういや、まだ昼飯食ってなかった。途端にぐうぅって腹が鳴る。
オレも、京平と一緒に居れればそれでいいんだ。今日はせっかくだから初のラブホを楽しもう。
「あ、プリン食べたい。あとドリア。」
「うん。」
京平がフロントに電話をしてる間に、いつの間にか震えが止まってた足で部屋の探索をする。風呂場を覗いたらピンクのバスタブだった。さすがラブホ。
「飯食ったら風呂入ろうぜ、」
声をかけながら京平が隣に来た。もう注文終わったのか。
「えーと…ちょっと1人では怖い、」
「勿論一緒に入るに決まってるだろ。」
「うん、」
ピンクのバスタブは泡でモコモコだ。手の平ですくって、ふうって表面に息をかけると押された小さい泡が飛ぶ。おお、楽しい!
「楽しそうだな、」
「うん。初泡風呂。」
「泡風呂って便利だよな。こうやって身体を触ると…、」
「あっ、や、」
急に乳首に指が触れる。先を刺激しながら摘むようにしてくる、
「ほら、ぬるぬるしてるから指が滑りやすい。」
久し振りの感覚に、じんじんしてくる。いつ振りだっけ、受験勉強でフラフラの京平はもういない。元気になってよかったけど、でもオレはあったまり過ぎたのかクラクラしてきた。
「わ、っちょ、」
穴を探られる。さっき洗ったばっかりだから、簡単に京平の指が1本入った。まさかと思うけど…ここですんのか?イヤイヤ、お湯が入ってきそうじゃねえ?いや、アレがフタになるから大丈夫とか?
オレの心配をよそに、あっさり穴から指が抜ける。京平から手を引かれて浴槽から出た。ベッドに行くのかと思ったら、洗い場に立て掛けてあったマットを敷いてる。
「真琴、このマットの上に寝てみてくれ、」
「うん。」
言われた通りに寝転ぶ。寝心地はまあまあ、2人で寝るには狭い。念のため目を閉じてみる、うーん、やっぱ裸で寝ろって言われてもなぁ、ちょっと抵抗があるな。
「よし、」
京平の声と共に、だばだばだばっと下半身を中心に降り注ぐ液体。びっくりして目を開けた。
「うお!なんだ!」
「ローション。」
ローション!?
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