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君の話を聴こうか、[モテ男]
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翌日、真琴に手を出した狼を探るべく、僕達はなるべく急いで帰宅した。そこで真琴の部屋に上がり込んでいる男を発見した。2人からうちのボディソープの香りがする。
やたら顔の整ったそいつをじっと見た。スタイルもいい、モデルとかアイドルとかやってそうな感じ。これは…真琴の男友達の中ではダントツと言える。
真琴が奴を加賀と呼んだ。それでピンと来る。こいつの名前は加賀京平、Y高校で1番のモテ男だ。何でよりによってそんな奴が手を出して来たのか…。
しかも、加賀の名前は何度か聞いた事があった。でも、噂から察するにノーマルな性向の奴だと認識していた。決まった彼女を作らない、女子大生や女子高生の中でも見た目重視で軽い付き合いをする男。まあ、セフレが一杯いるって話。M学園の中にもいる筈。
僕達はモテるし、女友達もそれなりにいる。副会長なんてやってるから、近隣の学校の生徒会との交流もあって、噂話は良く耳に入るんだ。
何で、加賀京平?
紅葉と目が合った、僕と同じ事を思っている。僕は頷いた。真琴にはおやつを取りに行かせ、席を外す様に仕向ける。
理由なんて察しが出来る。どうせ馬鹿にして、ちょろいとか思いながら軽い気持ちで手を出したに決まってる。…本当に愚かな奴ばっかりだ。この男が本気になり始めてるのだって分かる。
自分自身と新たな狼野郎に対する憤りや嘲笑を押し殺して、僕達は加賀の隣に座って挨拶をした。
僕は楓。
僕は紅葉。
昨日、真琴の首にキスマーク付けたのあんた?
こいつしかいない。でも、一応確認しておく。今日の2人は自宅で既にシャワーを浴びてるから、もうヤり終えたんだろう。
しかも、今日もヤってたんだ。
念押しの確認を紅葉が言った。相当苛ついてるのが僕には分かる。だって、僕もそうなんだから。
…兄ちゃんが、誰とヤろうと弟に関係無いだろ。
加賀がしらっと答えた。ああ、やっぱり最後までヤッてんだって事実を突き付けられる。何の為にここまで守って来たと思ってんだよ…でも、こうなったらしょうがないよな。紅葉と目を合わせた、お互いに頷く。
加賀さんが手を出してしまったなら、話は変わってくるよ。
僕達も、本気で好きなんだ。
加賀に宣言して、同時にニヤリと笑う。もう、この思いを抑えるなんて事はしない。ぽっと出の狼野郎に盗られるくらいなら、多少強引でも真琴は僕らのものにする。
それが絶対に幸せだよ、だって僕達は優秀なんだから。きっと、真琴もそう思ってくれる筈だ。
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