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やっと 好き 玖賀視点
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号泣している俺の前で、美咲は放心状態になっていた。
口は半開き、目は点。
本当に漫画で出てきそうな表情だ。
俺はふいに笑みが零れた。
「ふふっ」
すると美咲が、我に戻ったかのようになると、途端に赤面しながら俺に、
「なに笑ってんだよ。」
と言ってきた。
顔が真っ赤だ。耳まで赤い。
「ねぇ、美咲?」
手で頭を掻いて、困惑している美咲に問いかけた。
「俺、美咲が好きなんだけど、」
この先は、あえて口にはしなかった。
恥ずかしがり屋な俺にとっては告白するだけでもすごく大変なんだ。
だから、美咲に後は任せる。
「ほ、ほんと、か?///」
今だに赤面状態の美咲は、疑っているのか、俺に聞いてきた。
はぁ、俺がこんなとこで嘘着くように見えるのか?
馬鹿だなぁ、こいつは。
「うん、本当だよ。俺は美咲が好き。」
とても恥ずかしいことをよくもさらさらと言えるものだ。
もおなんか、どおでもいい気がしてきたよ。
恥ずかしいとか、そんなことはいっぱいしてきた、二人で。
「裕…///」
美咲の身体が俺を包む。
美咲の息が耳にかかって、嫌でもゾクゾクする。いや、それすらも心地よい。
早い鼓動、熱い息、俺を抱きしめる一回り大きな身体。
これが全て美咲なんだと自覚すると、頭がくらくらする。
今まで親友だったこいつが、いつの間にか俺の中で「好きな人」に、変わっていた。
「俺と付き合って、くれないか?」
それは、いつもの美咲とは違う。
真剣で、でもどこか自信がなさそうで。
心臓の音、聞こえそう…///
見なくてもわかる、好きな人の赤い顔。
「好きな人の好きな人」になれた。
こんなに幸せなことがあるのだろうか。
この広い世界で出会えた、愛しい人。
幸せすぎて涙がまた溢れてきた。
歪む視界の中、俺は掠れた声で言った。
「おねがいします」
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