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「安藤…それ…。」
……俺が昨日言ったやつじゃん!!!
え、何…もしかして気にしてたのか!?
「ちょ、何で鯨!?ウケる!」
「誰かにそう言われたのか?」
うっわ、このクソ天パ何余計なこと聞いてんだよそうだよ俺が言ったんだよ恥ずかしい!!
「だ、だって何か似てんじゃん!」
「あ、何?お前が言ったの?」
「…。」
……墓穴掘ってもうた!!
「鯨かぁ…鯨っていうか……熊?」
「…熊。」
「デカいってのはわかるけど、なんか安藤っていざって時にすげぇ凶暴になりそうじゃね?」
「…いや、それはねぇと思う。」
「俺も、熊より安藤は鯨に似てると思う。」
は、早瀬…真顔でおっしゃられても…。
「えー熊の方がカッコよくね?」
「え?そういう理由?」
「…。」
あ、安藤黙っちゃった…。
ていうか、自己紹介の途中だったのに、なんか全然話が違う方向にいっちゃってるし…。
「…じゃあもうこの際だから、これから安藤のこと「クジラ」って呼ぶわ。うん。」
「「どの際だよ!」」
不覚ながら、クソ天パとハモってしまったが、松田の発言に突っ込まずにはいられなかった。
「…あだ名?」
「そーそー!あだ名あだ名!お前は今日からクジラだ!」
「…クジラ。」
……あれ、気のせいだろうか。
安藤…喜んで…る?
「と言うことで、安藤のあだ名はクジラに決定しましたー!お前らもちゃんとクジラって呼べよ?」
「えっ!」
……なんか、いいのか悪いのか…。
…とりあえず、安藤ごめん。
「…じゃあ、最後は俺か。」
「早く終わらせろよー10秒で終わらせろよー。」
「ふざけんな黙れ!!」
「まぁまぁ。」
…ほんとに、いちいち気に触る奴だな。
「……名前は、菊池…英。」
「……ぶっ。」
「…こんのクソ天パ!!いちいち俺の名前聞いて笑ってんじゃねぇよ!!本っ気でうぜぇ!!しつけぇ!」
「え何?くしゃみ我慢しただけっすけど?」
「ハゲろ!!」
「へぇ!菊池って英っていうんだ!珍しいー。」
松田の言葉は、この…毎年一度はある、俺の下の名前を聞くと笑う春夏冬の態度がムカつきすぎて全然聞いてなかった。
去年も…一昨年も…その前の年も…毎年毎年こいつは…。
「安藤なんてな!いい名前だなって言ってくれたんだぞ!?超優しいのお前と違って!」
「……クジラ。」
「えっ?あ…そ、そう!クジラが!」
「…。」
……あれ…黙った。
「…ふーん。」
「ふーんって…ふーんじゃね「お前そんなこと言われて喜んだの?ガキじゃん。安…クジラも、気ぃつかって言っただけだろ。」
「…こんの…っ。」
すげぇ…自分の顔がひきつってるのがわかる。
むかつく…むかつくマジでいい加減に…。
「お前だって「違う。」
…え?
「俺は、本当にいい名前だと思ったから、そう言ったんだ。」
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