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俺の夢は…
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「…つーわけで、今日は俺ら二人きりの屋上ランチになります。」
「…そうか。」
「…。」
「…。」
「……。」
「……。」
…。
…正直に言って良いですか?
…………気まずい!!!
会話が盛り上がらない!盛り上がる気配がない!
…くじらとは、他のみんなより俺が一番喋ったことあるから今日の昼休みなんて余裕のよっちゃんだ…と思っていたけど…甘かった。
確かに、この間入学式の時はいろんな話をした…したけど。
あの時も、やっぱりちょっとぎこちなかったりしたわけで…。
「…さ、さぁて!今日の弁当は何かな〜!」
「…。」
「…。」
……あ、あからさますぎた…!
…くそー…気まず過ぎて、テンションおかしくなりそう。
「…今日。」
「えっ?」
弁当を開けようとした矢先、くじらが俺の顔をじっと見て呟いた。
「…今日、様子が変だな。」
「え、そ…そう?」
…ごめんくじら…決して、お前と弁当を食うのが嫌だとかそういうんじゃなくて…。
「…朝から、昨日と様子が違うと思って。」
「…。」
……あぁ…そっちか。
…ていうか俺、みんなにめっちゃ心配かけてんじゃんかよ。
……たかが…夢くらいで。
「…いやぁ、ちょっと今日嫌な夢見てさ。俺って、そういう夢見ると一日中すげぇ不機嫌になったりすんだよね。」
「…夢?」
「…そう。もうすっげぇ最悪な夢でさ。家のトイレに入ったら紙ねぇし、やべぇと思ってドア開けて誰か呼ぼうとしたら便器からケツが抜けなくなるし。叫んでも叫んでも誰も来なくて……。」
…誰か…誰か…いないのか…。
「……英?」
「………えっと。」
…いや…だからあれは…ただの夢で。
「…今の話は…その…。」
…ただの…夢だから…。
「…英。」
「…ぇ。」
くじらを見ると…何かを覚悟したかのような…そんな目をしていた。
「…聞いても…いい?」
「…。」
何で、お前の声って…そんなに優しいの。
「…英の…身体のこと。」
くじらは…俺の心が、読めるのかな…。
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