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四季折の羽:パロディ【人と物の怪の交わり】
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「……っ…ぁ…」
「ねぇ。気持ちいい?声抑えてないで聞かせてよ。」
「あ、あ、ぁっ…‼︎」
着物が乱れ、外からは虫たちの声が聞こえる。
囲炉裏のそばで、床に背をつき与えられる快楽に身を委ねた。
「乳首弱いんだ?…可愛いよ。ピンク色でいやらしく尖ってて。ほんとにどこもかしこも愛しいよ。」
「⁉︎あっ!や、やだっ…ぁ‼︎」
大きな手が肌に落ちてくる。
乳首を抓られ、コリコリと何度も押し潰される。
声が勝手に口から溢れ、性器からは淫らな蜜が溢れ返っていた。
成海も息が少し上がっているようで、虚ろに目を細めるこいつの顔はとても色っぽかった。
「はっ、ぁ……お、れ…女じゃな…」
「知ってる。女じゃなくてもここ触られるの気持ちいいだろ?」
「っ‼︎」
今度は冷たい舌が当たり、乳首を吸い上げ、上下に舐められる。
体がゾクゾクと震え、必死に成海の背に手を回ししがみ付いた。
「可愛い。本当にもうどこにも行かせたくない。」
「…っ…は、ぁ…あ…」
「新。お願いだ。ずっと俺と一緒に居てくれ。お前だけは失いたくない。」
成海が悲しそうな顔をして俺を見下ろしている。
そんなの、俺の台詞だ。って言ってやりたかったけど言えなかった。
嬉しくて、言われた言葉の余韻に浸りながら、ぎゅ、っと成海に抱き着いた。
「あ、あぁ…あ…」
「好きだよ……好き。大好き。」
ゆっくり中に入ってくるこいつを感じながら、俺は何度もその言葉を聞いた。
きっと、好きになるのは俺だけだと思っていた。
命を助けられ、生きる場所を与えられ、人の手の温もりと、優しさを知った。
俺だけがこいつに思いを募らせて行くんだと思ってた。
「愛してる。新……どこにも行かないで。」
「っ、ぁ……」
幸せな痛みが身体を包む。
暖かくて大きな成海の手と、小さくて細っこい俺の手が重なって、深く繋がる。
「新……新……」
「うっ…は、あ…ぁ、…」
新………
名前を呼ばれる事が、こんなにも幸せだったなんて。
「ごめん。限界。…もうイく…」
「っ…い、い……からっ…」
大きな体に包まれ、ズチャ、と激しい水音がこのあばら家に響く。
快楽が溢れ、ビクン、と身体を仰け反ると俺の中に暖かいものが流れ込んできた。
外から聞こえる虫達の声と、人と物の怪が交わる音が静かな夜に消えていく。
唇を重ね、抱き締め合うと
成海は眉尻を下げ微笑んだ。
そしてまた、愛してる。と俺に呟く。
「…………」
…俺も……愛してる。
お前の事が好きで好きでたまらない。
お前を知る度に、お前じゃないと駄目だと思ってしまう。
俺も愛してる。きっと、俺は元の姿の時からお前を思い、恋い焦がれていた。
だけど、今はまだ言えない。
ありがとうも、愛してるもまだ言えない。
与えられてばかりな俺はお前にちゃんと恩を返したい。
そして、本当の事を告げなければいけない日が必ずやってくる。
「新?」
「……んでもない…寝る。」
「ん。おやすみ。」
幸せそうに笑う成海に背を向け、ぐっと唇を噛んだ。
俺が物の怪だと知れば、お前はきっと俺を愛してくれない。
真実を伝えるのが、お前のそばに居れなくなるのが
怖くてたまらない。
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