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「はははっ!こいつらいつもいっしょにいて、きもちわりぃ〜!」
「まったくおなじ顔だしおなじ声だしきみわるいよ!!」
いつものようにおれらをからかうヤツら
すきかって言ってればいいよ
おれたちは何を言われても平気だから
「こらー!!御影と満をいじめるな!」
「うわっ、せわやき悠がきたぁー」
「にっげろー!」
こげ茶の髪をなびかせて、怖い顔をしてこっちに走ってくる
あいつはいつも、ああやって怒ってる
「はぁ…だいじょうぶ?ふたりとも」
「「……」」
おれらはだまって悠を見つめる
そしたら、悠は決まってニコッと笑うんだ
「だいじょうぶみたいだね。よかったよかった。もうすぐごはんできるみたいだから、さめないうちに食べにおいでよ!」
そう言って、まだ遊んでいる孤児院のメンバーに声をかけに行く
「満」
「なに?」
おれはぎゅっと満の手をにぎった
「どうしたの?」
金の髪に海の底みたいな青い瞳をした、おれと同じ顔が不思議そうな顔をしておれの顔をのぞきこむ
「満は…なんでもない」
「……」
言いたくない
おれは、おれたちは二人でずっといるんだ
だれにも心をゆるしたりしないから
「……御影、ぼくは御影といっしょにいるから。御影のしたいようにしたらいいんだよ」
「………」
おれはまた満の手をぎゅっとにぎりなおした
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