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※強くなろう 11
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庭に植えられた榊の横に置かれた縁台に二人で腰かけた。
お話しませんか?と誘ったのに一向に喋らないので
「どうしたんだ?」
と聞いてみた。
するとよしっ!と声を上げ意を決したようにいきなり立ち上がったのでビックリした。
そしてじっと俺を見つめると
「カラ松さん、鈍いからストレートに言います。
俺、あなたのことが好きです。
親愛とか友情じゃなくてこういう意味で!」
ぐいっと両頬を押さえられ口付けられた。
突然の事に頭がついていかなくて固まってしまった俺は、何度も何度も角度を変えられて口付けられた。
そのうちヌルリと口内に舌が入ってきた。
そこで我に返った。
「ちょっうっふあっやめっんんっ」
いつの間にか強く抱き締められ逃れられない。
抗議の声を上げようとしたが舌を絡めとられてしまい声を出すことすら出来なかった。
静かな庭に小さな水音が響いた。
「…カラ松さん好きなんです…。」
放心する俺に小さな声で再び告白した師範代の甥っ子は、泣いていた。
「泣きたいのはこっちなのに何でお前が泣くんだよ!」
思わず叫んでしまい、そのまま道場の庭を飛び出した。
もう、ここには来られないな…。
ここに来てる時だけは、素の自分で居られたのに…。
酔いはすっかり醒めていた。
公園に寄って顔を洗い、いつものサングラスをかけた。
夜なのに暗いのにサングラスかけてバカみたいだけど誰とも目を合わせたくなかったんだ。
その後は、サングラスをかけたまま俯いて帰った。
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