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幸せの青い鳥【青羽】
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憑神になる前、つまり生前は青い鳥だった
幸せの青い鳥
世界の誰もが僕の羽を求めたし、僕も世界の皆が幸せになるのが嬉しかったから喜んで人前に姿を現した。
そりゃあ、そんなに羽落としたら僕がハゲるからもちろんたまにだけ。
でもある日思っちゃったんだ
僕の幸せはどこにあるんだろう。
僕の羽を手にした人は幸せになってゆく。
羽を渡した僕も幸せになって…なって…るの、かな
僕の羽に頼って幸せになる人間
僕の羽を求めて捕らえようとする人間
僕の幸せを望む人は居ない
そう考えたらなんていうのかな
なにがなんだかわからなくなっちゃってさ。
僕の疑問は毎日日常の色んなところに積もってて
疑問は嫉妬に変わってって
眼に映る幸せなもの全てを恨んじゃって
ある日僕の羽は何の意味も持たないただの羽になっちゃって
人の幸せを願えない青い鳥
人を幸せに出来ない青い鳥
そうじゃないならただの…
死んだんだ、そう、死んだ。
青い鳥として機能出来なくなった僕は死んだ。
起きたら人の姿で
屋敷の当主、優様に「憑神」だって言われて。
君はなんて悲しい目をしてるんだって。
僕どんな目をしてるのかなぁって鏡を見たらそれはそれはもう欲望にあふれてて。
欲望にあふれた神様なんて笑っちゃうよねぇ。
自分の瞳を見てから僕の口もとが笑いっぱなしになっちゃったくらい面白い
でもどうせなら楽しんでやろうかなってさ
自由気ままに誰の幸せを願うわけでもなくなんで生きてるかもわからないまま
そんなこんなで僕は今日も現実から目を逸らして
おどけた台詞で翻弄して
自分を探して
生きてる?
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