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家庭訪問
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松田さんの部屋の玄関はロードを置いておけるくらい広かった。その分部屋は狭く感じたが、本人はベッドがあれば他には要らないという感じだ。
「シャワー使えよ。プールで髪の毛ギシギシでくせぇから」
「じゃ、遠慮無くお先に」
男の一人暮らしのクセに綺麗に掃除された風呂場に性格を垣間見た気がして、少しばかり笑ってしまった。俺の風呂場に、いや部屋全体を見ても白いままの部分なんてあっただろうか。
女が使うようなシャンプーを使わせてもらい、女から嗅いだことがあるようなボディシャンプーで体を洗った。俺なんて底値価格のやつしか買ったことがないってのに。
「お先に失礼しました。松田さんもどーぞ」
置いてあったタオルを体に巻いて出てくると、わざとらしいぐらいに深々と礼をしてみた。顔をあげると松田さんからスウェットを渡され、体格差はあまりなさそうだし、と未開封の下着ものっかっていた。
話し方は粗野なくせして、女のように気が利くこの意外性に俺の顔は緩みっぱなしだ。
「気持ち悪い笑い方、してんじゃねーよ」
「うっせ。早く風呂行けよ」
「冷蔵庫、勝手に開けていいからなー」
既に繋ぎのジッパーを一番下まで下ろし、歩きながら脱いでいく。本当、不思議な人だ。
水でもありゃいいんだけどな、と冷蔵庫を開けてみると、これまた一人暮らしとは思えない中身と整理整頓ぶりだ。まさか毎日弁当作って会社行ってたりして?とシンクを見てみると、しっかり洗われた弁当箱が水切りされていた。
「…いつお嫁に出しても、いぃんじゃねーの」
俺と同じく酒も煙草もしないという松田さんと、水を片手に話をしている。大人になって水だけでこんなに長く話をしたのは、会議でだってないだろう。水だけでよくもまぁどうでも良い話をお互いに出来るもんだ。
ベッドに腰かけている松田さんとベッドを背もたれ代わりに座る俺は段差のある隣であまり顔を見ないせいか、深く考えずに話が出来た。
初対面で家に上がらせてもらったのなんか、物心ついてから初めてだろう。
今日はどんだけ“初体験”する日なんだか。
「豊田はいつから恋人いねぇの?」
「あー、いつだっけな。2年前?かな」
「なんで別れた?」
「勝手に転がり込んでイチャイチャしてたらキレられたんだよ。まだ青かったし。松田さんは?」
「3年前かな。なんかイメージと違うっつってポイされた感じか。で、ロードとプールで体いじめてたら…」
「ハマっちゃった訳か」
「だな」
結局、逃げた先でまた捕まってどっぷり深水にハマる性格なのかな俺もこの人も。
「しっかし今日のプールは最高だったな。停電したプールがあんなに綺麗だとは知らなかった。また起きないかなぁ」
「はは。豊田、いきなり泳ぎ出すんだもんな。すっげぇ目立ってたし、気持ちよさそうでついついバカみたいに俺も泳いでたなぁ」
「おかげさんで今日何本泳いだか覚えてない。今既に筋肉痛がキテるよ。松田さんは?」
上腕二頭筋を揉むように触ると僅かに痛みが走るが、痛みは腕だけではなかった。大胸筋…と呼べるほどの筋肉はないが、どこかの筋肉を動かせばそれに引っ張られるようにあちこちに心地良い痛みが走る。
「心地よい疲労感、だな。豊田はもう寝るか?」
「んー、いつでも寝れる疲れではあるけど、正直まだテンション高めだな。もう1つ何か欲しいとこだな」
腕を回し肩を回し首をゴキッと鳴らしてからベッドの縁に頭を乗せて松田さんを見上げた。
垂れ目の松田さんを下からみることなんか無いよなーなどと観察していると、前を向いていた目とバチリと合わさった。
お互い無言のまま、見つめ合う形だ。
「…抜いてやろうか」
「は?松田さん、どこでスイッチ入ったの?」
右の口角をあげて笑った彼を見ていたら、まんざら冗談でもなさそうな目をしていて、俺は急いで顔を前に直した。
「そりゃ、ノンケじゃない男が目の前に居たら、いつでもだな」
ベッドからするするとおりて座った松田さんから体を離すように俺はベッド縁に座り直した。
何があってスイッチ入ったのか、会話を思い返してみてもよくわからない。垂れ目特有の優しげな表情で隠された彼は、意外と獣なのかも、と内心焦ってきた。
「松田さんタチでしょ?俺も同じですよ」
「…抜くのは関係ねぇんじゃね?」
「いやいや、そんなこと言ってさ。俺突っ込まれたら死にますよ」
何度か指を入れた事もあるが、人にするのと自分でするのとでは勝手が違っていたし、やっぱ雄なら棹で気持ちよくなりたいっていう本能が強かった。
「突っ込まねぇよ。なんなら一筆書いとこうか?」
片足をガッチリと押さえられ、俺の足の間にはまった松田さんはスウェットの上から俺の雄をくわえた。
「一筆、書くんじゃ無いんでしたっけ?」
慌てるのがシャクで余裕ぶってみたけど、間接的に加えられた雄は早くも欲望に忠実に、本来の雄の硬さへと変形していく。
「先日見たテントが気になっててな。今日のこともあって我慢出来ねぇんだわ」
ウエストのゴムを伸ばして覗き込んだ松田さんは、自身の舌で口の端を舐めるとニヤリと笑ってから、目と顎で“立って脱げ”と言わんばかりに指示をした。拒否なんて許されそうにない程に、目をギラつかせている。俺は松田さんの文字通り目の前で、彼から借りていたスウェットと自身の下着を脱いだ。少しばかり濡れているようだ。さっき渡された新品の下着はやはりあとでもらうことになりそうだ。
「久々なんでティッシュじゃ間に合わないと思いますよ」
「ならタオル使うかな」
脱いで座ってみると、間髪いれず俺の雄は松田さんの口内へと吸い込まれた。
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