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4ー07
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「なっ…んで!!」
「鍵開いてたよ」
「ーーーっ!」
何という初歩的なミス!
俺のバカ…!何でそれを忘れた!
凄まじい後悔が押し寄せると同時にハッと有ることを思い出した。
いや…違う。忘れて当然なんだ。
だって俺は元々…浴室に鍵を掛けるタイプじゃないから。
寧ろ今までよくこんな風に入ってこなかったな。
それを考えると不可思議な気分になり、困惑した目でザクロを睨み付ける。
けどコイツは俺を気にする事無くのんびりと湯船を楽しんでいた。
……何なんだ、全く。
「ねぇ、背中流しちゃダメ?」
「…まだ言うか」
「日本の文化を満喫したいんだよ。オレ人間じゃないから、章人にしか頼めないしさ」
「…………」
…コイツは卑怯だ。
そんな風に言われたら、俺の決意が揺らぐじゃないか。
頼られるのは嫌いじゃない自身の性格をこの時ばかりは呪った。
畜生……何て俺は甘いんだろう。
「……はぁ……分かったよ、ちょっとでも変な事したらぶっ飛ばすぞ」
「わーい!」
湯船から立ち上がったザクロの下が晒され、目を見開く。
こ、コイツ…結構でか……じゃない!
慌てて視線を逸らし、平然を装う。
そう言えばコイツの全裸なんて見たこと無かった。
いや、考えるな。変に意識してまた顔が赤くなってしまう!
「章人?」
「な、なな何だよ!」
勢い良く下を見ないよう振り返れば、ザクロが俺の後ろに座り吹き出した。
「ははっ、そんなにガチガチにならなくても。流すよ」
「…あ、ああ」
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