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7ー02
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そして学校を終え、俺は町内にある書店にやってきた。
クラスのある女子が読んでいた男同士の恋愛漫画が気にとまり、何かヒントになるかも知れないとメモに取っておいた。
確か…BLとかいうヤツだ。
店内に入り、恋愛なら多分少女漫画だろうという勝手なイメージで散策していると、一角にそれらしいコーナーを見つけた。
うわ…種類、多いな。
同性愛のモノがこんなに需要があるとは…まだまだ世の中俺の知らない事だらけだ。
端から背表紙を眺めてみる。
同級生モノ、社会人モノ、それから……ん?
ある一冊が目に止まり…思わず手に取った。
えっと…『人間と妖魔』か。
コレは…もしかすると俺とアイツの関係に近いのでは。
絵柄もまぁ、見やすそうだし……いや、待てよ。
そもそもただの恋愛モノの可能性だってある。
俺は行為の参考を探してるワケだし、もしそういうシーンが無ければ購入しても意味がな…。
「…あのメガネくん、スッゴい真面目に悩んでる。一体何に悩んでるの、気になる…気になる!」
「静かに!…聞こえちゃうでしょ」
「…!!」
斜め後ろから女子の好奇な声が聞こえ、ハッとした。
…冷静に考えたら、こんなモノ手に取ってる時点で自らゲイだと公言してるようなもんじゃないのか…!?
いや、俺はゲイじゃない。
たまたま好きになったヤツが男だっただけだ。
断じて男だからとかそんなんじゃ…って、メチャクチャ見られてる!
棚の影からもの凄い見られてる!
やっぱりゲイだと思われてるのか?
そうなのか?!
そう思うと急激に恥ずかしくなり、その視線に耐えかねた俺は慌てて本を棚に戻し、書店を飛び出した。
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