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秋月空太。
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「あ、そ…」
…驚いた。
まさかここまで言っても諦めないなんて、
目の前でしっかりと僕を見つめる秋月は真剣だ。
……………面白い。
「ふっ…ははっ…」
今度は先ほどの乾いた笑いではなく心のそこから、笑っていた。
「どっどうしたの美琴!」
僕の顔を頬を赤らめて覗き込む秋月。
そんなに僕が笑うのが可笑しいのだろうか。
しかし面白い、僕にこんな感情がまだあったなんて。
僕に何かの思いを寄せる人がいたなんて。
そう考えると笑わずにはいられなかった。
「…ははっ…分かった、これからよろしくな、空太」
涙が滲んだ目尻を払いながらそう言う。
「っ??……今、よろしくって、空太って…名前…」
秋月…ではなく空太は瞳孔を見開きながら言った。
「お前は僕の犬だ。犬には名前が必要だろう?」
「…うんっ!…わんっ」
えへへ、といいながら僕に擦り寄る空太に不覚にも可愛いと思ってしまった。
…しかし、今はもう真夜中になっている、明日の…学校は…
そう思うと頭が痛くなってきた。
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