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俺をかまってよ。
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空太の机に手をおき少しだけ覗き込むような体制で問いかける。
「!…な、なんでもない…」
僕が来たことに驚いたのかビクッと肩を揺らして空太は答えた。
顔を上げた空太の目元が心なしか赤い、それに目も合わせない事から、どうやらふてくされている様だった。
「そうかな、大丈夫そうには…見えないんだけど…」
そう言ってほぼ無意識で空太の額に手を伸ばす僕に
「…だ、大丈夫だから!放っておいていいよっ…」
気にしないで、というように胸の前で手を振った。
その時、空太の振った手が僕の腕を掠める。
「っ!!!…ごっごめ…」
慌てて手を引っ込める空太は、なんだか泣きそうだ。
自分を自分でどうしたらいいか、わからない様な、そんな風に見えた。
……次は自習か。
僕は横目で黒板に書いてある時間割を確認すると引っ込めた空太の手を掴む。
「え!?…な、何…?」
戸惑う空太を他所に近くにいた生徒に告げる。
「ごめん、秋月気持ち悪いみたいだから保健室連れて行くね」
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