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タコ女
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「茅野さんだ」
「………。」
茅野と目が合う、が無視してシャワールームに向かう。
「………。」
「………。」
無言で追いかけて来る茅野を田中は面白そうに見ている。
行き着く先はシャワールームだ。田中は止める気はなさそうだった。
「………おい。」
「なによ」
「おまえ中までついて来る気か」
え、と小さく声を上げた茅野は自分が入ろうとしていた施設にやっと気付いたようだ。シャワールームと書かれた表札を見て顔が赤くなった。
「タコ女。おまえが背中流してくれんのか? それも悪くはねぇ」
沸騰した音が出そうなほど茅野の顔は赤さが増した。
タコ女、面白れぇな。いや、面赤けぇのか。
そう思うと笑ってしまった。喉の奥で押し殺したような笑いが零れる。
田中も茅野も一瞬惚けたような顔になった。
「いやぁ! 止めたげて。間宮それ以上フェロモン撒き散らしたらだめよ! 茅野さん、アタシの間宮に手ェ出したら許さないんだからっ」
「はぁっっ?? な、なに言ってんのよ」
キッと田中は茅野を一睨すると、俺の背中をぐいぐい押してシャワールームに押し込めた。
田中はそういう言動をするからホモ野郎とか言われるのだろう。
「間宮早くシャワー浴びて来なよ」
今度は真面目に言われて、あぁそうだな、と頷いて中に入った。
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