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誰かが
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怯えて震える彼の、何とか助けになってあげたいと切に思った。
けれど、僕は、こういうしかなかった。
「詳しく話してくれないと、僕もどうしていいかわからないよ」
弓弦さんは再び黙った。
そして、思い切ったように言った。
「俺が君を殺そうとした訳じゃないんだ」
「わかってるって」
僕はほっとして、思わず笑みを浮かべた。
「そんなこと、本気で心配なんて、していなかったよ」
と笑って言おうと思った。
「君を殺そうとしたのは、俺じゃない」
「え?」
「そう、俺ではない」
「それじゃ、まるで、他の誰かが僕を……」
「そうだ。でも、心配しなくていい、もう大丈夫だから、もう君は心配しなくていい」
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