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楔
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弓弦さんが部屋の壁をたたいている音が聞こえた。
それは、十字架に、楔を打ち込む音のように僕の心に響いた。
僕はそっと起き上がり、弓弦さんの部屋の前に行った。
扉をノックした。
応答があった。
僕はドアを開けた。
部屋には、月明かりが差し込んでいて、弓弦さんの横顔を照らしていた。
弓弦さんのこぶしが、壁をすべり落ちた。
「苦しいの?」
弓弦さんの頬は涙で濡れていた。
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