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にじゅう
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次の日、教室に入るなり俺は田端の元へ向かった。
「はよ!あのさー、田端にお願いあんだよね」
昨日みたいにぎこちない雰囲気はなく、割と自然に話しかけられたと思う。まぁ、少し意識はしてるけど。
「あれ、なに。旭と田端って仲直りしたの」
昨日のアレを喧嘩だと勘違いしてる北村に高岡が俺の代わりに否定を示す。
「別に喧嘩してたんじゃないってさ」
「ふーん」
そして当の俺と田端は、
「…っ、お、おはよ…」
昨日の今日で、まあ、俺がいきなり飛び出してからは何にも話さなかったし、田端もどうしていいかわからないって感じで。
相変わらずおろおろしながら挨拶を返してくれた。
「あー、それより先に謝んなきゃだな。昨日は悪かった」
「……へ?」
ぽかんとしてる顔も可愛い。
「朝さ、挨拶していきなり、その、お前の前から消えたっつーか、なんて言えばいいんだ?…んー、とりあえず変な行動起こしてごめん!」
「………」
自分でも何を謝ってんだか分かんなくて。だから、勿論田端も訳わかんないだろうし、更にぽかーん、としてしまった。
でも、数秒たってから、
「か、川崎君が謝ることじゃないよ…俺の方がなんかしちゃったのかな、って…思ってて」
下に目線を移しながら話す田端。
「いやいや、田端はなんも悪くないから。うん」
「…?……そう、なの、かな…?」
ちらっと俺の様子を伺うようにあげた視線がぶつかる。
「と、兎に角、昨日の事は、うん!なしね!」
「わかった…」
こくん、と頷く動作にすら可愛いと俺の心が揺れ動く。
「あ、それでな、本題なんだけど!お願いしたいことがあってさ…」
そういえばと話を切り出す。
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