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さんじゅういち
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何、あの反応…
姉貴が部屋に入ってきたと思ったら一緒にお風呂入れば?的なニュアンスのこと言ってきたから冗談めかして一緒に入るか?なんて田端に聞いてみたら、みるみるうちに耳の先まで真っ赤になった。
そんな反応されたら俺と風呂入るの意識してるみたいじゃん。
実際男同士で風呂入るなんて何を意識すんだよ、ってなるから、つまりはそういう事だ。意識してくれてるってことは。
俺ホント都合の良いように解釈しちゃうよ?って思いつつも田端はそういうのに慣れてないだけなのかなとも思ったり。俺なんかは普段から高岡、北村と遊びに行った帰りにスーパー銭湯行ったり俺んち泊まった時やあいつらの家泊まった時はふざけて3人ぎゅうぎゅうで入ったりしてるから何とも思わねぇんだけど……。
いつも高岡達に貸してる服渡して風呂入ってくるように言ったけど、なんかソワソワしなかわら出て行った田端。俺が変な事言っちゃったから引いてないといいけど…。
てか、何気なく貸したけど田端が俺の服着るって事だよね?それだけでもう俺の心臓がドキドキ言ってる。
高岡に貸すとあいつ身長高いから若干丈が、ってなるけど、まあ俺と北村と田端じゃそこまで大きく変わるわけでもないし。
そんな風に田端が部屋から出てってから色々考えてたけど今度は新たな問題にぶち当たる。
「布団ねぇんだよなー」
布団がない。来客用の。
正しくは前まではあった。
あいつらが泊まりに来た時、寝る前に北村がカップ麺食いたいとかでそれを布団にぶちまけてそのままおじゃん。古かったしクリーニングに出すにもでかいし。いつもは寝る場所をベッド、ソファ、布団、てジャンケンで決めてるけど勿論その日は布団の北村は床で寝かせた。
つまり今日はベッドか一階のソファか、だ。
普通に考えて寝やすいのはベッドだから来客の田端をベッドに寝かした方がいいんだろうけど、
「んー、嫌じゃないかな?」
果たして寝てくれるのか。他人のベッド使いたくない人って結構いると思うんだよな。高岡とか北村はそんなの気にしない仲だし。でも田端は違う。つい最近話すようになって、それで勝手に俺が泊まらせて。かといってソファもなぁ。寝にくいって言ったらまぁ、寝にくいと思う。高岡も北村も割とどこでも寝れる奴だから気にしてなかったけど…。
あれこれうんうん悩んで唸ってるうちにガチャリと控えめに部屋の扉が開いた。
「ごめんね…?お先にお風呂いただきました…」
風呂に入ってた田端が戻ってきた。
出たばっかりという事もあってか、顔色が血色よく薄くピンク色に色付いている。
「あ、あぁ、…おかえりー」
「…どうかした?」
「ん?寝るとこどーしよっかな、って思ってて」
そう言うとピクリと反応する田端。
「あっ、…お、俺はどこでも、大丈夫…」
「ほんとに?…じゃあ、俺のベッドでもいい?」
「…っ?!」
え?!といった風に俺を二度見してくるもんだから、
「俺は下のソファで寝るからさ…安心して?」
待て待て待て、何が安心してだよ俺。まるで俺が田端に何かするみてぇじゃん。きっと田端が驚いたのはそういうことじゃなくて、
「あ、問題はそこじゃねぇよな…ごめん。えっと、シーツ後で新しいの持ってくるし」
「え、あ…えっと…」
「田端が余程嫌じゃない限りはベッドの方がいいと思う…ソファ寝にくいし」
「嫌、とかは…ないけど、その、いいの?」
申し訳なさそうに見てくる田端に逆に俺の方が申し訳なくなってくる。
「いやいや、布団用意できないのが悪いし…」
「そ、そんな事ないよ!……か、川崎君がいいなら…ベッド…借りるね?」
「うん、悪いな!……じゃー、俺も風呂入ってくるからテキトーにくつろいでて!」
風呂に入りながら色々考えてしまうけど…。
「シーツ新しいの出さないとな…」
ソファで寝る自分用の毛布と…
「つーか、俺のベッドで田端が寝る…」
うん。俺のベッドで田端が寝るってさ…
「なんか色々やばいな……」
湯船でハッとして思いっきり顔にお湯を
かけて、想像できてしまうありとあらゆる邪な考えを振り払う。
「あー…なんかもう…布団ダメにした北村が全部悪い…」
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