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退屈しのぎ5
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「あれ…」
俺と川島との妙に激しい息遣いの他に、
間延びした声が響いた。
そちらに目を配れば、大柄の男がドアを開けていた。
「な、なんだ!お前!」
「あー?いやー…ここ、ちがっ、た?」
男は酔ってるようだった。
部屋番号間違えたのか?
「なに、してんの?」
これはっ、チャンス?
「た、助けてっ!!!」
突然他者の登場に、呆気にとられる川島を突き飛ばしてその男のもとに行く
「な、はる、なんでそんなっ!」
「た、すけてっ!!」
男のシャツに縋り付く。
頼むぜ、おっさん!
酒クセェけど
「…うーん。まぁ、そうだな。」
男は、俺の腰を抱いて体を密着させる
あ、れ?
なんか、落ち着く。
大きな体、がっしりした肩幅
妙な安定感に
何故か心が落ち着いていく
「こいつ、次は俺が予約してたから。」
「へっ!?」
なんで、知ってんの!?
「な、な、は、はるっ!嘘だろう?俺だけと言ったじゃないか」
焦る川島を男は鼻で笑って
俺の頭にキスをする
「言葉が違うな。こいつは俺が本命だから」
どきりと心臓が高鳴った。
見上げると、口角を少し上げて笑う男
すっげぇ、余裕だ。
「行こうか、はる」
「う、うんっ!」
肩を包まれたまま、俺は歩き出した。
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