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父親3
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父さんは、出したらすぐ眠る。
俺を抱きしめたまま。
俺はいつも、眠れない
いつ、またあんな風にされるか
「春…」
いつからだ?
そう、離婚してから
父さんは俺に女の服を着せて
身体中を触る
今日は咥えされられるだけで済んで、良かった。
父さんのセックスは、とてつもなく乱暴で
毎回血が出る。
もう、諦めてることだ。
今更、止めても。
助けを求めても…きっと無理
『やり方は一つじゃないだろう』
あいつ。
『春斗は不器用なだけ』
器用にやってると思ってたのは、自分だけなのか?
もっと、器用なやり方があるのか?
どうしたら、ここから抜け出せる?
父さんの腕の中
男の腕の中
ベッドの中
ホテルの中
家の中
もし、本当に別の方法があるのなら…
そっと、ベッドを抜け出す
そろりと歩き出して。
これでダメなら、俺は一生、家に繋がれる。
でも
逃げよう
かけてみよう
あいつの…仁の言葉に
少しの衣服と、貯めてきたお金、参考書
全てを詰め込んで俺はそっと家を出る。
あたりはすっかり暗くなっていた。
『春斗!ここで待ってるぞ!』
どうせ、俺には失うものなんて何もない。
あいつが、殺人鬼だって強姦魔だって誘拐犯だとしても。
ここにいたら、死ぬよりも辛い生き地獄だ。
もう、ここにはできれば帰って来たくない
『春!春は父さんを裏切らないよな』
ずきりと胸が痛む
あんな親、ほっとけばいいのに
あいつのせいで、俺は汚くなってるのに
「行こう」
歩き出そう。
見ず知らずの人に伸ばされた手を
騙されたと思って、掴んでみよう
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