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芽生える気持ち
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誕生日会の音を聞きながら、俺は外の空気が吸いたくて、1人ベランダにでた。
手すりにもたれながら、星空を見上げた。
ここ最近、嬉しいことばかりで
こんなにも暖かい気持ちにさせられてばっかりだ。
いいんだろうか。
俺みたいに醜い奴が、こんないい人に囲まれてしまって。
それに…
ちらりと、後ろを振り返れば仁が双子を肩車している。
どきどきと、胸が痛くなってくる。
ずっと見ていたいのに、見てたらダメな気がして
「なに?なんで?」
あの時から…
仁の会社で蒼って人に会った時
仁の顔が今まで見た時以上に、優しくてでも辛そうな顔をしてて
俺より、あの人を優先した瞬間
俺は腹が立った。
それだけじゃなくて…
『仁は俺のなのに。俺だけを見てればいい』
なんて。
醜い、俺はなんて醜いんだろう。
優しさを独り占めしようとしてる。
最低だ。
仁を見ていると、どきどきする
聞こえちゃうんじゃないかって思うくらい、
心臓が鳴ってる
仁といると優しい気持ちになって
でも、素直になれなくて
俺の事知って欲しいと思って、でも知られたら嫌われるとも思って
欲張りで押し付けがましいことばっかりだ。
なんで、なんだろう
蒼さんといる所を見て
みんなに優しい仁をみて
胸が痛い
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