アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ひねくれ者の胸の内5
-
なんとか家について、部屋を開ける
「おかえりっ!友達の家は楽しかったか?」
「…う、ん」
そうだ。
そうやって嘘をついてたんだった。
部屋の中に入り、仁はポットに水を入れる
「奏太がさ、お前は勉強しすぎだって。少し息抜きをさせろって言ってたから、いい機会になったよな?」
「うん。凄く、いい機会に、なった」
嘘をつくたびに、胸が重く重くなっていく
仁には、仁だけには嘘をつきたくなかったのに
「…仁、あのさ。」
全て言ってしまおうか?
でも…
嫌われたら?
ただでさえ、もう非常識だと思ってるだろうに
仁は鼻歌交じりに掃除機をかけ始めてる
その大きな背中に抱きついて泣けたら…
どんなに、いいんだろ。
「春斗〜。さっさと掃除しろ〜」
「うん。…そ、だね」
仁は、蒼さんが好きなのかな?
もう、告白したのかな?
もしかしたら、もう付き合ってるのかも…
蒼さんなら、仁に何言っても大丈夫何だろうな。
俺は隣を歩くのさえ、許されない気がしてるのに。
なんで、蒼さんと俺を比べてるんだろ
俺だけしか見るなってイライラするんだろ
それって、好きだから?
男として…好きだから?
「ちっがーうっ!!!」
そんなはずない!
俺が、そんな…
ホモなんて、気持ち悪い…
川島や父さんみたいに、嫌なことばかりするのがこいつらだ。
けど…仁は違うよな
優しいよな。
蒼さん、いいな
仁に好きになってもらえて、いいな…
俺を相手するのは、気持ち悪い奴らばっかりだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
58 / 267