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怒らせたら怖い人2
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でも、いつもの痛みは襲ってこない
それどころか、体の上にあった重みがなくなる
「春斗」
聞いたことある声
低い、落ち着いた、声
そっと目を開けると
「じ、ん…?」
仁だ。
優しく頬を撫でて、心配そうな視線が俺に刺さる。
「春斗、大丈夫か?ごめんな、もう少し早くしたかったんだけど、ちゃんと証拠が必要で」
「しょーこ?」
仁の目が鋭いものに変わる
見たことない、怖い顔
「川島英。現行犯逮捕。黙秘権はあるが、まぁ、察したほうがいいぞ」
川島の腕を締め上げるガタイの良い男
誰?
「慈恩さん、警察の人。」
「け、いさつ?」
仁は鋭い目つきのまま、俺を睨む。
さっきとは違う、怖い顔
思わずすくみあがる
「着ろ。そしたら、先に家に帰れ」
服を投げられる。
怒ってる?
仁は俺の顔は一切見ない
「で、でもっ」
「黙ってろ」
鋭い視線で睨まれて、俺は竦んでしまう
怒ってるんだ。
あの、何をしても怒らない仁が。
「ここからは、大人の話し合いなんだよ。
分かったら、出て行け。」
有無を言わせない雰囲気に、俺は慌てて服を着た。
「仁、ごめん、なさ…」
「春斗。お前の事は後でたっぷり叱る。謝るのはそれからでいい」
叱られるんだ。
怒られるんだ
「…わかっ、た」
ホテルを出るしか、俺に方法は無かった。
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