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おねだりby栗橋
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最近、春斗が変だ。
赤くなったり、青くなったり
叫び出したり、呟いたり
情緒不安?
あんなことあったしなぁ…
10も離れてるし、俺には悩みとか言いづらいのか?
最近の高校生って何して喜ぶのか?
喜ばせて、笑わせてやりたい
でも、思いつかない
というか、春斗から見れば、俺はおっさんだろうし。
一緒にいても楽しくないだろう。
堂々巡り
答えは出ないまま、実家にたどり着く
「ただいまぁ〜、疲れた!」
店のカウンターには
春斗が1人ひたすら勉強していた
本当に頑張ってるな
健気で、一生懸命
そんな姿が可愛くて…
「春斗、頑張ってるなぁ〜」
頭を撫でると、キッと睨みつけられる
あれ?
なんか怒ってんのか?
もしかして朝の事かな。
っと言っても朝はどうしてもダメなんだよな
「春斗、朝食美味かったよ」
春斗の目が輝いて、その後真っ赤になる
「なに?どうかしたのか?」
風邪か?
どっか痛いところでもあるのか?
「あの、仁…その…」
うろつく瞳
恥ずかしそうに涙目になっていく。
あれ?なんか…
こんなに可愛かったっけ?
「テストで、学年1位に、なったんだよ」
「凄いじゃないか!流石だな、春斗」
努力してるもんなっ
両手でクシャクシャと髪を撫でると
ますます春斗は俯く
「どうした?嬉しくないのか?」
「あのね…」
春斗は俺の手を取って、ギュッと握る
「あの…俺、頑張った、から…」
真っ赤な顔で、恥ずかしそうに
しかもなぜかウルウルとした瞳に見つめられて
なんで?
ドキドキするんだ。相手は高校生だぞ
「仁と、2人で…お出かけ、したいな」
…春斗が
生意気で、言葉遣いの乱暴な…
あの、春斗が…
お願いを、している?
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