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本当の気持ち2by栗橋
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「両思い?良かったね。」
両思い、か
春斗の将来を考えて
それには、なれない
「残念ながら…」
蒼先輩は、びっくりする
「えっと、あの子、栗橋の事、すげー好きだと思うけど?俺の事めちゃくちゃ睨んでてさ…」
「あーはは…はい。知ってます。
でもあの子、まだ17歳なんですよ?
俺が未来を壊すわけにはいかないじゃないですか…」
そう言うと蒼先輩は、不服そうに鼻を鳴らした
「未来を壊す?どーして?」
「だって、男同士ってめちゃくちゃ偏見あるし…春斗は苦労をして成長してきたから、俺はどうしても、普通の幸せをつかませてやりたくて」
「なに、それ??」
あからさまな不愉快な声
大きな瞳で、きっと睨まれた
そして、怒ったように背を向けて歩き出す
「え、先輩!?」
怒らせた?
慌てて、腕を引く
蒼先輩は、怒ると超怖い
「離せっ!」
振り返りもせず抵抗してくる腕を、押さえつけて
「先輩、なんで怒ってるんですか!?」
それがまた火に油を注いだのか
蒼先輩の体が怒りで震えてた
「あのなぁっ!?俺はお前があの時、
男同士でも、幸せになれるって言ったから、信じたのに!!」
ぐいぐいと体を動かして、抵抗する
それを抑えつけながら
「男同士でも、幸せだって!お前が言ったから、俺は、拓真に告白できたのにっ!
お前がそれを否定すんのかよっ!!」
「蒼、先輩っ…お、おちつ、て…」
「お前にはっ!失望したっ!!!離せっ!」
両腕を押さえ込んでると、
蒼先輩がバランスを崩す
「蒼先輩!!」
思わず、強く抱きとめる
「ご、ごめん!!」
すぐに体を離す
その瞬間に、小さな影が目の前に現れて
パシンッ
と頬をはる音がした
「ーーぃ、つ…」
蒼先輩が、頬をさすった
「はる、と…」
そこに立っていたのは
春斗だった。
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