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隠れた気持ちby栗橋
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「くそっ…」
会社の喫煙ルームで、タバコを吸った
春斗が出て行ってから3日
瀬奈に言われたことで
俺は間違ってたと、思い始めてた
謝りたい
そして、ちゃんと気持ちを伝えたい
だから春斗に連絡を取ろうとした
でも、留守電
それに佐知くんの番号は知らない
「くそっ!!」
壁を殴る
あんな、全てを諦めたような笑顔をさせたかったわけじゃない
ただ、笑顔でいて欲しかった
気持ちを早く伝えれば?
でも、春斗の将来を壊したくない
と、バカみたいに思い悩んでたから?
イライラして、2本目のタバコに火をつけた。
「栗橋って、タバコを吸うんだ」
「蒼、先輩…」
頬に湿布を貼った蒼先輩が、にやっと笑った
「すみません、その、あざ…」
「いーよ。これはあの子のお前へ対するの愛情だろ」
多分、嫉妬したんだろうな
蒼さんが居て、それを見て焦ってた
今思えば、あの子は愛されるのに必死だった
俺だけを求めて、でも俺が答えないから
その気持ちが、彷徨い続けて
「栗橋?」
「すみません。あの、並木さんに、なんて説明したんですか?」
「うーん?また、酔っ払いに絡まれたって」
「激怒したでしょ?」
「あー、うん。バット持って、外行こうとしたから、流石に止めた。」
「こわ…」
あの人は、ぶっ飛びすぎなんだよな
こと、蒼先輩については。
「な?俺もびっくりして、『大丈夫!いつものこと』とか言っちゃって…」
「…火に油を。」
「ええ。大変でした。誰に、いつやられたか、質問攻め…」
蒼先輩が遠い目をしてる
この人は、たまにズレてるんだよな
「すみません…と、並木さんに言っといてください」
「栗橋、死にたいのかよ…」
そ、そんなに?
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