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隠れた気持ち4by栗橋
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「でも…」
俺なんかで、いいのかな?
こんな、弱い俺を春斗は好きになってくれるのか?
「あーもう、でも、だってってうるさい!」
蒼先輩は、俺の額にデコピンをする
「栗橋は、いつも誰かの気持ちとか、誰かの将来とか考えてくれて自分の気持ちを蔑ろにするだろ?」
ムッとした様子で、でも、力強くいわれる
「それって凄いことだと思う、けど、栗橋の事を思ってる人は辛いと思う。」
「蒼、先輩」
「もっと自由に、感情に素直にやってみろよ。未来は決まってないし、決めるのは俺でも春斗くんでもない…お前なんだから。」
春斗の将来の為と思ってた。
男同士が辛いと、決めつけて
そこに隣接する、一緒にいる幸せを考えてなかった
瀬奈、家族、蒼先輩
たくさん味方が俺には、いる
貪欲になっていいのだろうか
我儘でも、いいのだろうか
春斗の全てが欲しいと
求めてもいいのだろうか
俺の中にあるものは、たった一つ
未来でもお前のそばにいたい。
「遅くないでしょうか…」
傷つけてしまった
心を折ってしまった
泣かせてしまったけれど…
「タバコ吸ってやさぐれてる暇は、もうないな」
「…はい。」
「お前の仕事は、俺がやってやるから」
背中をトンッと軽く押された
「行ってこいよ、この鈍感男!」
鈍感か、確かに俺は鈍感だな。
「はい。どんな手を使っても…手に入れますから」
自分の気持ちに素直に
たった一つだけの、思いがあるんだ
「好きだ、春斗」
お前を手放したくない。
遅いかもしれない
もう、信じてくれないかもしれない
でも
強引でも、引っ張ってでも
俺のそばに居させる
今行くから
向かえに行くから
だから、もう一度
俺を信じてくれないか?
お前が…好きだから。
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