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春斗の思い2by栗橋
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部屋は今にも春斗が帰ってくるかのように
生活感にあふれていた
脱いだパジャマもそのままだし
教科書や、制服も置きっ放し
春斗だけが、そこにいない
「戻らせる…」
絶対にもう一度
もう、迷わないから
俺のことを全部話したいから。
「名簿…名簿とかねーの?」
机の引き出しを開いていく
その時、キラリとした光が目に入って
「何?」
引き出しを開けると
コロリと指輪が躍り出た
これ…
あの時の、俺が持っている片割れ
そこに、仁へ、と書かれたメッセージカードを見つけた。
黄色い派手なメッセージカードに
ツラツラと春斗の少し右上がりの字
「これって…誕生日のときのか?」
視線をメッセージカードに移せば
それは
春斗の…思いが詰まっていた。
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