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春斗の思い4by栗橋
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不器用な心が、紙に詰まっていた
どんな顔して書いてたんだろうか?
俺が喜んでくれると
不安で、期待してたはずだ
「ーっ…」
ぽたりと、紙が濡れた
俺は、本当にバカだ
こんなに大事にしてくれてる子を
手放して、それでもいいなんて
直接渡されなかったネクタイも
一緒に読めなかったメッセージカードも
どれも、春斗の心を裏切ってた
「…何をしてもいい」
春斗が信じないと、俺を嫌っても
嫌がったって
誰が、なんといったって
強引でも、無理矢理でも
「むかえに行く。連れて帰る。俺のそばにいてもらう…っ」
捕まえて、優しくして
春斗を俺に繋ぎとめる…
弱い自分も、卑怯な自分も
わかって欲しい
春斗だけには、どんな自分も見て欲しい
「…すぐに、行くから。絶対に手に入れるから」
春斗、待ってろ
むかえに、いくから…
こんな、バカで鈍感な俺でも
もう一度だけ…
もう一度だけ、お前を愛する権利をください
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