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信じる強さ2by栗橋
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声が聞こえて
部屋に飛び込めば、今にも突っ込もうとする父親を乱暴に突き飛ばした
ぐったりとした春斗に駆け寄って、抱きしめた
体が冷たくて
でも、誇らしげに笑ってた
帰ろう、そう、笑いあって
持ち上げる
アザだらけの顔、体
裸にされて真っ赤になってる肌
殺してやりたい
あの、くそおやじ
睨みつけると、親父はこちらを虚ろな瞳で睨んだ
「こ、んな、ことして…許されると、思うなよ…おま、えを、刑務所に…送ってやる」
「…やりたきゃ、やればいい。」
「…ふ、は…そしたら、一生…おまえ、刑務所だそ。は、は」
懐から、盗聴器を出して見せる
「バレてんだぞ。全部な…」
親父の顔が歪んでいく
「もし、俺が刑務所に行くとしたら…
お前も必ず、道ずれにしてやるからな」
「ひっ…や、やだ、やめ…」
これ以上、ここにいてもしょうがない
春斗の呼吸が荒い
「じ、ん…けーむしょ?」
鼻の頭にキスをする
「大丈夫だよ。心配する必要ないからな」
「で、も」
「平気だよ。あいつにはその勇気はないから。それに、あいつが行くべき場所は、お前だって分かってるだろう?」
少し、寂しそうな顔をして
春斗は、最後に呆然とする父親の顔を見た
「父さん…俺を育ててくれて、ありがとうございました。」
本当に、この子は…
「男の勲章を、直しにいかなきゃな」
「うん。」
腕に確かな温もりを感じながら
幸福感に包まれていった
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