アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
帰ろう、一緒にby栗橋
-
春斗には、俺の本当の情けない自分を見て欲しい
ずっと、しっかりしないといけないと思ってた
家は店をやってる
小さな弟たちを面倒みるのは俺の役目
しっかりしないと
しっかりして、頼られるような人にならないといけない。
分かってる
それが俺に課せられた役目だから
しょうがないことだけど…でも…
本当はいつも
俺も誰かに甘えてみたかった。
辛くて泣きたくても
痛くて苦しくても
本当は、物凄く寂しくても甘えることは許されない。
何年もそうやってやってきたけど。
ふと疲れてしまう瞬間
いい人を演じる自分を、蔑む瞬間
人恋しくなる情けない自分を、嫌いにならないで受け入れてくれて欲しい
肩の力を抜いてしまう自分を、許して欲しい
春斗にだけは、そんな自分を知って欲しかった。
膝枕をした時、俺の緊張は最高潮だった
『こんなの、俺の好きな仁じゃない』
そう、言われたら。
頼もしくて、優しい、いい人
春斗の理想通りじゃない。
そう、言われたら
俺は立ち直れないかもな。
でも、春斗からのキスでそんな不安は吹き飛んだ
春斗が、愛おしくてたまらなくなった
「…仁が甘えてくれるって、なんか嬉しい」
嬉しいのは、春斗だけじゃない
俺もだ。
「春斗だけしか、こんなことしないから。頼むから、ずっと…」
ずっと、そばにいてくれよ
そう小さく囁いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
259 / 267