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大事に思う人3
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母さん、怒ってる?
何か誤解をしてるのかな?
仁は俺を助けてくれた人なのに
「母さん、この人はね…」
「春斗は黙っていなさい」
何も、言えない
ギロリと母さんは睨んだまま
どうしてここにいるのか?
どうして怒ってるのか?
「春斗、帰るわよ」
ぐいっと手を掴まれて
突然すぎて、頭の処理が追いつかない
「え、え…」
「待ってください。」
仁が俺を抱き寄せると、そのままぎゅうっと抱きしめてくる
母さんはますます顔をゆがめていく
「…未成年者を家に連れ込むなんて、あなたどういうつもりなの?」
そっか俺は、仁のそばにいられてよかったと思ってる。
でも…はたからみれば、それは…いい事とは言えない
どうしよう
仁に、迷惑かけてたんだ
「母さん、それは、俺がっ…」
「それに勝手ですけど、あなたの事調査させてもらいました。そしたら…あなたは変わった性癖の方らしいですね」
仁の顔が、寂しそうに落ち込む
「母さん、仁はっ…」
仁は俺に優しく、厳しくて
支え合いたい人なんだ
そう、言おうとして口を塞がれる
「春斗、大丈夫だから。」
「仁」
笑う顔には力があって
大丈夫って、仁が言うなら
信じなきゃ
言いたい言葉を飲み込む
「すみません。その件について言い訳できることはありません。でも…」
抱きしめる力が強くなる
「でも、あの時この子を連れてきた事は…一切の後悔がありません」
「…あなた、まさか」
仁は深呼吸する
「はい。俺は春斗が好きです。」
真っ直ぐにはっきりとそう言い切った。
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