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「あれ、風紀委員長じゃん。何で女装してんの」
時は3日前。
あろうことか俺は天敵である八神浩太郎にそれを知られた。
試しに遠くの喫茶店まで行ってみよう、それが仇となって帰って来るとは…。
俺は必死に冷静を装い、内心バックバックの状態で冷や汗をかきながら答える。
「すみませんが、人違いではありませ…っ?!」
八神は俺の肩をグイッと掴み、俺を立ち上がらせ不敵な笑みをこちらに向けた。
「人違いなら別に何しても停学にゃならねぇよな?」
「はぁ?!!おい!ちょっ、やめ…」
飲んでいたコーヒーの料金を投げ捨てるように払うと八神はそのまま強引に俺を連れて店を出る。
ヒールを履いていた俺は小さな段差に何度もつまずく。
振りほどけないほど強く手を引いて何処かへ向かっている八神に叫ぶように話しかけた。
「おい!!何処行く気だ八神!!ヒールだから足痛いんだよ…っ!」
「…面倒臭…」
八神は何を思ったのか、いきなり俺の体を赤子のように軽く持ち上げそのまま抱き抱えるようにした。
八神の体が触れた部分から熱が伝わってきて、不思議と安心した気持ちになる。
柔らかく暖かい八神の肌が気持ち良い。
これが世に言うお姫様だっこ…か。
「じゃない!!!!!!!!!!!!人が見てる!!!!!!!!!!!!!下ろせ八神浩太郎!!!!!!!!!恥ずかしい!!!!!!!」
俺は快楽に飲まれそうになった脳内を必死に叩き起こす。
手足をバタつかせるが、一方の八神は知らん顔を決め込んでいた。
「女装してるお前に言われたかねーよ」
「―――――っ!」
正直それを言われると返す言葉がない。
俺は黙って八神に身を任せた。
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