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雨降って地固まる 米英その他
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今日もええ天気やな
窓を開けて深呼吸をしていたら、柔らかな風がカーテンを揺らした
「もう5年か・・・・」
自分から身を引いたと言えば聞こえはいいけど、俺はまだ思い切り引きずっていたなんていえる訳ないよな
あれ以来、ギルちゃんとも会っていないし、たまに来る手紙でのやり取りぐらいで寂しいもんやで
でも、幸せみたいだしそれを喜んであげないとあかんな
「・・・・・いい加減はよ忘れなあかんよな」
「おい!掃除してたらこんな写真が出てきたぞ馬鹿野郎」
「写真?」
ロヴィが持っていた写真を取り、すぐにテーブルの上に伏せた
その写真は俺とギルちゃんとアーサーが笑っている写真だった
「まだ好きなのかよ?」
「どうやろな・・・・・」
「好きなのかって聞いてるんだこんちくしょうめ」
「俺の事は心配せーへんでもええで・・・・・ところでいつまでここにいるんや?もうお前はいつでも家に帰れるんやで」
「・・・っ!余計なお世話だ馬鹿野郎!」
「俺はかめへんけど、お前には幸せになって欲しいんやで?だから・・・・・」
「お、俺は幸せだからここにいるんだ!気付けよ馬鹿野郎め」
「えっ?」
ロビィは昔とは違い、体も大人に成長していた
昔は可愛かったのになぁ・・・・まぁ、今でもかわいいところはあるんやけど
「もういいっ!」
「あっ、待てって!」
つい、腕を掴んでしまった
「お前はここに居て幸せなん?」
「そうだって言ってるだろ!」
「そんなにこの国が気に入ったんか?」
「・・・・・国は嫌いだ、パスタもないし」
「ほなどうしてなん?」
「そ、そんな事・・・・お前もう忘れたのかよ」
「えっ?」
「・・・・・・だから俺、頑張って大きくなったのに」
「・・・・・・えっ」
「もういいっ!馬鹿野郎っ!!」
「あっ・・・・待てって!」
思い出した
確かこいつ、そんな事を言っていたのを今思い出した
こいつはずっとその事を覚えていてくれたんや・・・・なのに俺はいつまでも前に進もうとはせず立ち止まったままやった
「なぁ、ロビィは俺の事が好きなん?」
「!!!」
「なんや、違うん?」
「ば、馬鹿野郎っ!いきなりそんな・・・・心の準備が出来てないだろーが、こんちくしょうめ」
真っ赤になって俯くロビィの頭を撫でて、優しく微笑んだ
「そっか、嬉しいで」
「えっ?」
「俺もいつまでもうじうじしてたらあかんしな」
「ええ?」
「やっとお前を真っ直ぐ見れるような気がする」
「えええ?」
「ほんま、おおきにな・・・・こんな俺をずっと待っていてくれて」
「べ、別に待っていた訳じゃ・・・ないんだ・・・ぞ・・・・馬鹿野郎」
「わかったわかった、相変わらずひねくれてるけどな」
「うるさいっ!」
「今夜は久しぶりに一緒に寝るか?」
「・・・・えっ?」
「でも、ベッドを占領するのは俺やけどな」
「床で寝ろって言うのかよ」
「お前は俺の腕の中やで?」
「・・・・・・・・仕方ないな・・・・いいぞ」
「ごめんな、今まで待たせてしまって」
「もういい・・・・でもこれからもずっと俺を護れよな」
「もちろんや、ずっと俺の傍にいてや」
「・・・・・うん」
こんなに近くにいたロビィの気持ちに漸く気付けたなんて、ほんまあほやな
毎日傍にいたのに俺はいつまでもあいつの事ばかり考えて
ほんま・・・・あほやな
「おい!また考えてるのかよこんちくしょう!」
「いや、ロヴィを今夜どうやって泣かそうかと考えていたんやで」
「なっ!!」
「いやなん?」
「・・・・・・いや・・・・なわけないだろ」
「そっか、じゃ・・・・・俺からお前に永遠の愛を誓うで」
「うん」
小さかったロヴィはもう抱き上げなくてもいいぐらいまで成長していた
そんなロヴィにキスをして抱きしめた
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